政策研究領域(基盤政策研究領域) I. 少子高齢化社会における経済活力の維持

新しいマクロ経済モデルの構築および経済危機における政策のあり方
(旧名称:新しいマクロ経済モデルの構築および危機時における経済政策のあり方)

プロジェクトリーダー/サブリーダー

小林 慶一郎 顔写真

小林 慶一郎 (上席研究員)

リーダー

プロジェクト概要

2009年度~2010年度

グローバルな金融危機におけるマクロ経済政策のあり方を分析するため、金融システムや資産担保貸出など、金融問題を明示的に取り入れた定量的景気循環モデル(マクロ経済モデル)を構築する。そのモデルを使ったシミュレーションなどをおこなうことによって、マクロ経済政策の政策評価に役立てることを研究目標とする。さらに、理論構築の新たな試みとして、サーチ理論や貨幣理論(特にLagos and Wrightの枠組み)を使って、銀行危機や金融危機を描写する新しい一般均衡モデルの構築をおこなう。さらに、2005年度から発展させているBusiness Cycle Accounting(BCA)について、分析手法の限界とその克服方法などについて、研究を深め、実用性を高めていく。

また、金融産業主導のアメリカ経済が「最終的な消費者」として世界経済を牽引するという冷戦後の成長パターンが崩れ、今後、グローバルな経済運営が、現実にも、理念的にも、大きく変化することが予想される。これからのグローバルな成長構造のあり方、その中での東アジア地域の役割、さらに日本の経済構造や産業構造がどのような方向に進むべきか、という問題について、幅広く調査し研究を進める。

研究の柱を大きく次の4つに分類する。
1)定量的景気循環モデルの構築とBusiness Cycle Accounting
2)銀行危機モデルによる金融安定化政策とマクロ経済政策の比較考量
3)経済危機における政策のあり方と過渡期の経済構造変化
4)その他の関連する諸研究

2008年度

グローバルな金融危機におけるマクロ経済政策のあり方を分析するため、金融システムや資産担保貸出など、金融問題を明示的に取り入れた定量的景気循環モデル(マクロ経済モデル)を構築する。そのモデルを使ったシミュレーションなどを行うことによって、マクロ経済政策の政策評価に役立てることを研究目標とする。さらに、理論構築の新たな試みとして、サーチ・モデルや不完備市場のあるモデルを使って、マクロ安定化政策の効果を分析する新しい一般均衡モデルの構築を行う。さらに、2005年度から発展させているBusiness Cycle Accounting(BCA)について、分析手法の限界とその克服方法などについて研究を深め、実用性を高めていく。また、金融産業主導のアメリカ経済が「最終的な消費者」として世界経済を牽引するという冷戦後の成長パターンが崩れ、今後、グローバルな経済運営が、現実にも、理念的にも、大きく変化することが予想される。これからのグローバルな成長構造のあり方、その中での東アジア地域の役割、さらに日本の経済構造や産業構造がどのような方向に進むべきか、という問題について、幅広く調査し研究を進めたい。

2007年度

日本経済の動向やサブプライムローン問題に揺れる米国経済の動向などを分析するための定量的景気循環モデル(マクロ経済モデル)を構築し、シミュレーションなどによって、マクロ経済政策の政策評価に役立てることを目指す。特にNews Shock(将来の経済状態についての期待やニュース)がもたらす景気変動や、経済が収束する定常均衡が無数にあり得る場合にどのような景気変動が起きるか、という問題を分析する。またこれに関連して、平成17年度から発展させているBusiness Cycle Accounting(BCA)の手法をさらに精緻化する。さらに、軍事的な有事などの危機が発生した場合に、経済システムを正常化するために、どのような政策対応が必要となるのかを、諸外国のケーススタディや想定されるシナリオなどを収集し分析する。

プロジェクト期間: 2007年7月 1日 〜

主要成果物

2010年度の成果

RIETIディスカッション・ペーパー

RIETIポリシー・ディスカッション・ペーパー

2009年度の成果

RIETIディスカッション・ペーパー

RIETI政策シンポジウム

2008年度の成果

RIETIディスカッション・ペーパー

RIETIポリシー・ディスカッション・ペーパー

CEPR-RIETI ワークショップ

2007年度の成果

RIETIディスカッション・ペーパー