| 執筆者 | 堀江 哲史(日本大学)/乾 友彦(ファカルティフェロー) |
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| 発行日/NO. | 2026年10月 26-J-042 |
| 研究プロジェクト | サプライチェーンマネジメントと生産性 |
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概要
本研究は、日本における出生から青年期までの認知スキルおよび非認知スキルの形成過程を推定し、COVID-19流行前までに形成されたスキルが、成人移行期の学校生活および学習経験とどのように関連していたかを分析する。厚生労働省および文部科学省が実施した「21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児)」の個票データに、Cunha et al. (2010) に基づく動学的潜在因子モデルを適用し、複数の観測指標に共通する成分を、認知スキル因子、非認知スキル因子および家庭投資因子として推定した。遷移方程式では、就学前段階の認知スキル因子と家庭投資因子が次期の非認知スキル因子に、就学後段階の非認知スキル因子と家庭投資因子が次期の両スキル因子に結び付く関係が推定された。この推定結果は、就学前に形成された非認知スキル因子が、自己生産性と交差生産性を介して後続期の両スキル形成へつながる可能性を示している。また、2022年および2023年の推定では、認知スキル因子が高い学生ほど学校生活の満足度および授業内容の理解度が向上したと回答しにくく、非認知スキル因子が高い学生ほど向上したと回答しやすい傾向がみられた。この符号関係は、性別と出生コーホートのいずれの組合せでも共通して推定された。ただし認知スキル因子の負の係数は、状態の悪化による場合だけでなく、比較時点の状態が比較的良好で改善余地が小さかった場合にも生じ得る。