| 執筆者 | 大野 太郎(信州大学) |
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| 発行日/NO. | 2026年10月 26-J-039 |
| 研究プロジェクト | 経済の非対称性と日本経済の課題 |
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概要
家計の厚生は所得水準のみならず所得変動からも影響を受け、所得変動が高まると消費など生活水準の低下や貧困リスクの上昇につながる。本稿では慶應義塾大学『日本家計パネル調査(JHPS/KHPS)』の個票データを使用し、所得源泉別の要因分解を通じて家計の所得変動がどのような所得(勤労所得、資産所得など)から生じるのかを考察する。また、イベント・スタディ分析の手法を通じて、家族の介護がどのくらいの所得変化をもたらし、それがどれくらい持続的な影響を持つのかについて考察する。所得源泉別要因分解の結果から、家計の所得変動は主に夫の勤労所得の寄与が大きいが、出産があった世帯では夫と妻の勤労所得双方の寄与が大きい。さらにイベント・スタディ分析の結果から、家族の介護が生じるとき、特に離職を伴う際に家計の所得は減少し、その影響は長期に及ぶことが確認された。