コロナ禍を経た信用保証制度と金融機関行動―2023年RIETI地域金融機関支店長アンケートに基づく分析―

執筆者 家森 信善(ファカルティフェロー)
発行日/NO. 2026年4月  26-J-023
研究プロジェクト 企業金融・企業行動ダイナミクス研究会
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概要

2023年に実施したRIETI地域金融機関支店長アンケートを用いて、コロナ禍を経た信用保証制度とプロパー融資の関係性の変化、および金融機関の審査行動や人事評価と信用保証の「使い方」との関連について分析した。その結果、ゼロゼロ融資の拡大により、民間金融機関とのリスク分担を促すという信用保証制度改革の理念が一時的に後退したことが確認された。また、保証付き融資への依存度は、融資量重視の営業姿勢や事業性評価への取り組み姿勢など、金融機関内部の組織的条件によって大きく左右されることが明らかになった。さらに、人材育成や事業性評価への取り組みが進んでいる金融機関では、信用保証を活用しながらも高い水準の審査や企業支援が行われていることが示された。以上の結果は、信用保証制度の制度設計・運用において、金融機関内部の組織行動や評価制度も含めて考慮する必要があることを示唆している。