執筆者 | 杉之原 真子(フェリス女学院大学) |
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発行日/NO. | 2023年7月 23-J-024 |
研究プロジェクト | グローバル・インテリジェンス・プロジェクト(国際秩序の変容と日本の中長期的競争力に関する研究) |
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概要
米中対立が強まる中、深い相互依存関係にある両国経済の切り離しを進めるべきか否かは大きな政治的争点となっている。本論文では、海外直接投資規制を事例として、米議会の議員が中国との経済関係に対してどのような態度を取っているか、それらの背景にはどのような政治的・経済的要因があるのかを検討する。米議会では、対中強硬政策を唱える声が共和・民主両党を通じ高まっており、中国からの対内直接投資の規制が、安全保障の観点から強化された。これに加えて、中国への対外直接投資を規制する動きもある。しかしこうした動きは、米国経済に負の影響を与える可能性もあり、産業界からの強い反発も招いている。本論文ではこれらの政策をめぐる議員の動機を分析する。