COVID-19感染拡大下における観光動向と意識に関する分析

執筆者 近藤 明子(四国大学)
発行日/NO. 2023年1月  23-J-003
研究プロジェクト アフターコロナの地域経済政策
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概要

本稿は、わが国におけるCOVID-19感染拡大下の観光動向と意識を明らかにすることを目的に、全国を対象として実施したwebアンケート結果の分析を行った上で、景気動向やCOVID-19感染拡大が旅行者数に与える影響を定量的に明らかにするためのモデル構築を行うものである。モデル分析についてはその対象を1995〜2020年の26年間の日本全国としてモデルを適用する。観光目的と魅力の重要度については、今回の調査では感染拡大前後の意識については大きな差はみられない。食や景観、風景、宿泊することそのものについての重要度が高く、現状では観光に自然や癒しを求める傾向にある。また、観光旅行先を選択する際の魅力については、これらの観光地の魅力に加え、観光先と出発地間の往復の交通にかかる費用をはじめ、旅行先までのそして旅行先での交通利便性の重要度が高い。さらに、気候や居住地と異なる雰囲気に対する重要度も比較的高い。また、国内旅行者数に対しては、日本の経済状況や世界的及び地域的パンデミックなどの要因が強い影響力を持っている。