日本企業の社内デザイン組織のKPI策定

執筆者 鷲田 祐一(ファカルティフェロー)/西垣 淳子(上席研究員)/毛 鋭(一橋大学)/肥後 愛(経済産業研究所 / 一橋大学)/山内 文子(ソニーデザインコンサルティング株式会社 / ソニーグループ(株)クリエイティブセンター)/江下 就介(ソニーデザインコンサルティング株式会社 / ソニーグループ(株)クリエイティブセンター)
発行日/NO. 2022年6月  22-J-025
研究プロジェクト 「デザイン」の組織経営への影響に関する量的検証
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概要

日本の大企業はインハウスデザイン組織を持つ場合が多いが、そのような組織の活動評価について量的な指標が定まっておらず、企業経営上の問題になってきた。特にデザイン要素が経営に与えるインパクトを検討する際には標準的な量的管理指標(Key Performance Indicator: KPI)が必須であった。本研究では国内有力大企業14社のインハウスデザイン組織がそれぞれの社内ステークホルダーにどう評価されているかを統一された質問票を用いて調査(有効回答数1579)することで、企業の枠を超えたKPIの同定を試みた。その結果、デザイン思考の活用や企業ブランディングへの貢献など従来のデザイン部の機能を超えた因子がKPIとして定着していることが検証された。