プログラム:イノベーション

「デザイン」の組織経営への影響に関する量的検証

プロジェクトリーダー/サブリーダー

鷲田 祐一顔写真

鷲田 祐一 (ファカルティフェロー)

リーダー

プロジェクト概要

国内の企業50社程度において、それぞれの組織内構成員に対してその組織のデザイン担当部署の貢献についての統一的なアンケート調査を実施し、その結果を多変量解析や人工知能による分析などの量的手法で仔細に分析することによって、本質的な理解を実現する。それによって、組織におけるデザイン担当部署の貢献を、組織間で量的に比較検討するための主要指標(Key Performance Indicators: KPI)を同定する。本研究手法の計画にあたっては、すでに一橋大学データ・デザイン研究センターが実施した4社(ソニー、パナソニック、富士通、資生堂)による先行研究がある。この研究の結果によれば、デザイン組織のKPIは「商品開発力」「情報の提供」「ブランドの一貫性」「アウトプットの速度」「コスト」の5要素によって構成され(累積寄与率89.271%)、これらを用いることで、デザイン組織のパフォーマンスに対する当該組織内での総合的な満足度はある程度予測可能であることが報告された。ただし同時に、5つの要素の総合満足度に対する相関関係は4社で非常にばらつきがあることも示唆された。したがって、本研究では調査対象を50社程度まで拡大し、この先行研究の示唆を再検証すると同時に、予測の精度をさらに高めることを目指す。さらに5つの要素に対する個別評価を入力、綜合満足度を出力とした人工知能による予測システムを構築し、多くの企業が自社内のデザイン組織の経営への貢献度を手軽にシミュレートしたり比較検討したりできるようになることを目指す。

プロジェクト期間: 2021年10月18日 〜 2022年12月31日

(上記プロジェクト期間のうち、研究活動期間は2021年10月18日 〜 2022年6月30日とし、データ利用報告期間は2022年7月1日 〜 2022年12月31日とする)

主要成果物

2022年度の成果

RIETIディスカッション・ペーパー

RIETIポリシー・ディスカッション・ペーパー

関連ウェブサイト