医療における人工知能の受容性

執筆者 岩田 和之 (松山大学)/森田 玉雪 (山梨県立大学)/鶴見 哲也 (南山大学)/馬奈木 俊介 (ファカルティフェロー)
発行日/NO. 2020年4月  20-J-021
研究プロジェクト 人工知能のマクロ・ミクロ経済動態に与える影響と諸課題への対応の分析
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概要

本研究では、①医療サービスに対して、人々がどのような要素を重視しているか、②余命を宣告される場合に、人々は医師と人工知能ロボットにどのような期待を抱いているか、の2点を調査 した。調査では15,001人から回答を得ることができた。調査結果を分析したところ、①人々は医療サービスを構成する要素のうち、診断の信頼性を最も重視しており、次いで医師との対話を重視していることが示された。ただし、対話については人々の属性によって多様な評価結果が示された。また、②余命を宣告される際に、人々は医師からの宣告を好み、人工知能ロボットに言われるなら正直に宣告されたいことも示された。ただし、人工知能ロボットに余命を宣告される場合には、好まれるロボットの形態(人間型・ペット型・スピーカ型)は状況によって異なることも示された。