執筆者 |
殷 婷 (研究員) /川田 恵介 (広島大学) /許 召元 (中国国務院発展研究中心企業研究所) |
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発行日/NO. | 2014年5月 14-J-033 |
研究プロジェクト | 経済活力と生活の質を向上させる社会保障制度 |
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概要
本稿では『介護労働実態調査』労働者調査票の個票データを用いて、労働者の賃金関数の推定を試みる。とくに学歴や資格取得と賃金との相関について、重点的な議論を行う。具体的には、通常の学歴(高卒、高専・短大卒、大卒)のほかに、最終学歴が福祉系学科であったか否か、および、介護福祉士や介護支援専門員などの資格の有無も説明変数に加えた賃金関数の推定を行う。この推定の結果、(1)大卒プレミアム、(2)大卒者については福祉系学科卒プレミアム、が観察された。しかしながらこれらの効果は、資格取得の効果に比べると、相対的に極めて弱かった。また各種資格のうち、介護福祉士、ホームヘルパー1級、介護支援専門員と賃金との相関がとくに強いことも明らかになった。