京滋地域の製品開発型中小企業と産業クラスター形成状況

執筆者 児玉 俊洋  (京都大学経済研究所附属先端政策分析研究センター) /齋藤隆志  (京都大学経済研究所附属先端政策分析研究センター) /川本真哉  (前京都大学経済研究所附属先端政策分析研究センター)
発行日/NO. 2007年3月  07-J-009
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概要

本稿は、京都市近郊から滋賀県南部にかけての地域の機械金属系製造業企業を対象として行ったアンケート調査の結果を用いて、第一に、製品開発型中小企業の特徴を分析しそれが産業クラスター形成の担い手として期待できる企業類型であることの検証、第二に、調査対象地域における産業クラスター形成状況の確認、第三に、大企業と製品開発型中小企業のような技術革新力に優れた中小企業との間で連携が発展する可能性の検討を行い、第四に、これらを通じて、産業クラスター政策、知的クラスター政策や産学連携政策への政策的示唆を見いだすことを目的とする。このうち第一の点については、児玉(2005、2006a、2006b)で紹介した首都圏西部のTAMAの中小企業に関するデータも用いつつ計量的な手法によって分析を行う。