執筆者 |
児玉俊洋 (ファカルティフェロー) |
---|---|
発行日/NO. | 2005年9月 05-J-026 |
ダウンロード/関連リンク |
概要
地域的なイノベーションのメカニズムとして有効な産業クラスターの形成を図る上で、どの点に注目したら良いであろうか。本稿は、企業、大学など様々な構成員の中で、製品化、事業化の担い手である企業に注目する。中でも、地域性のある存在として中小企業に注目して、どのような中小企業に注目することが産業クラスターの形成に有効であるかを考察する。
その方法としては、「産業クラスター計画」の先進事例として位置づけられているTAMAを事例として、同地域の企業アンケート調査から得られたデータによる計量分析に基づいて、「製品開発型中小企業が、産学連携及び企業間連携(新技術・新製品の開発を目的とするもの)を有効に活用しており、従って、産業クラスター形成の有力な担い手となりうる」ことを検証する。あわせて、産学連携、大企業と中小企業の連携、中小企業間の連携の機能の比較を行う。