| 執筆者 | 河辺 賢一(東京科学大学)/横山 明彦(ファカルティフェロー) |
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| 発行日/NO. | 2026年10月 26-J-041 |
| 研究プロジェクト | 電力市場のシステム・デザインとわが国への示唆 |
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概要
再生可能エネルギー(以下、再エネ)の導入拡大に伴い、前日段階で確保した予備力(発電・蓄電設備が出力を増減できる余力)が、送電線混雑(送電線潮流が運用容量に抵触する状態)により必要時に十分活用できないリスクが高まると考えられる。再エネ出力の予測値が計画策定後に変化すると、予備力の発動に伴って送電線潮流も変化する。その影響は予測誤差の発生地点や方向、運転中の発電機の組合せによって異なるため、混雑リスクを送電線別・時間別に評価する必要がある。本稿では、再エネ予測誤差に起因する送電線混雑の発生メカニズムを整理し、混雑を引き起こすシナリオの探索手法と、モンテカルロ法および最適潮流計算を用いた過負荷発生確率の評価手法を紹介する。標準的な電力系統モデルを用いた数値シミュレーションにより、再エネ予測値や発電機の運転状態によって混雑リスクが変化すること、また、予備力を適切な地点で確保することでそのリスクを低減できることを示す。さらに、これらの知見を予備力の調達や発電機の起動停止計画の見直しに活用するために必要な制度、データ基盤および計算手法について考察する。