執筆者 | 鷲田 祐一(ファカルティフェロー)/肥後 愛(リサーチアシスタント / 一橋大学) |
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発行日/NO. | 2024年11月 24-J-028 |
研究プロジェクト | 「デザイン」の組織経営への影響に関する量的指標の普及 |
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概要
本研究の目的は、日本の大企業が保有する社内デザイン組織の活動を、統一的な量的指標:「デザイン組織KPI (key performance indicator)」で評価する手法を確立することである。2022年から2024年にかけて3回の調査を実施し、延べ58社が参加した。主成分分析により、デザイン組織KPIの候補として7つの成分を安定的に導出し、それを用いた重回帰分析でも有意に総合満足度を予測できることが確認された。日本の学術研究では、デザイン組織のパフォーマンスを量的に可視化する知見がほとんど蓄積されておらず、特にデザイン学では、芸術性や創造性に関する研究が主流であった。本研究はその方向性を変革し、企業のデザイン組織に活用可能な知見を提供する試みである。