執筆者 | 小黒 一正(コンサルティングフェロー)/川崎 真規(日本総合研究所) |
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発行日/NO. | 2023年1月 23-J-005 |
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概要
本稿では、10000人規模のデータ(LINEリサーチを活用したアンケート調査データ)等を利用し、日本の電子たばこ市場規模に関する推計を行っている。まず、分析の結果、ニコチン入り電子たばこの市場規模は322億円~335億円である可能性が確認できた。この推計結果より、ニコチン入りの電子たばこは日本では現在承認されていないものの、海外製の電子たばこ(ニコチン入り)が個人輸入などで国内に流通し、利用されていることも把握できた。また、たばこ事業法を改正し、仮にニコチン入り電子たばこに対しても「たばこ税等」を課すと、約169億円~約176億円の税収増を獲得できる可能性が分かった。いずれにせよ、日本では現在承認されていないが、インターネット等で個人が海外製のニコチン入りの電子たばこを入手することは可能であり、その規制のあり方につき検討を深める必要がある。