執筆者 | 荒川 清晟(コンサルティングフェロー)/野寄 修平(東京大学)/中田 登志之(東京大学) |
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発行日/NO. | 2021年12月 21-J-053 |
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概要
本研究は、市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略の特徴と、その施策が大都市から地方への市区町村単位の人口移動にどのように関連しているか明らかにすることを目的としており、熊本県宇城市と人口規模の類似する地域における市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略のテキストマイニングと因子分析、修正重力モデルによる回帰分析を行っている。
その結果、以下の2点を示した。1点目は、市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略が地域コミュニティ、人材育成、教育、移住・定住、医療・福祉、公共交通、連携、子育て、パブリックリレーションズ、スポーツの10の潜在因子から構成されていることである。2点目は、修正重力モデルにより社会経済変数を調整した上で、市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略の「連携」の潜在因子が大都市からの人口移動と正の関係があることである。
今後、事業の内容を詳細に検討し、大都市から地方への移住を促進する実効的な施策を明らかにすることが求められる。