執筆者 | 大竹 文雄 (大阪大学)/坂田 桐子 (広島大学)/松尾 佑太 (大阪大学) |
---|---|
発行日/NO. | 2020年3月 20-J-015 |
研究プロジェクト | 日本におけるエビデンスに基づく政策形成の定着 |
ダウンロード/関連リンク |
概要
本論文では、豪雨災害時に早期避難を促すナッジメッセージの効果検証を行った。広島県民を対象にしたアンケート調査をもとに、仮想的に災害が発生した状況で、行動経済学的なメッセージが住民の避難意思に対して与える影響について分析する。また、メッセージの効果の異質性に関しても分析を行う。分析の結果、社会規範と外部性を損失表現あるいは利得表現で伝えるメッセージが避難意思形成に効果的であることを明らかにした。これらのメッセージはさまざまなタイプの住民に対して効果を有している一方で、避難する必要性の低い人に対しては効果が小さいことを示した。