執筆者 | 久米 功一 (東洋大学)/中馬 宏之 (ファカルティフェロー)/林 晋 (京都大学)/戸田 淳仁 (リクルートワークス研究所) |
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発行日/NO. | 2017年8月 17-J-053 |
研究プロジェクト | 人工知能が社会に与えるインパクトの考察:文理連繋の視点から |
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概要
人工知能をはじめとする新しいテクノロジーのポテンシャルを活かすために、テクノロジーに親和的な考え方や働き方に転換することが求められている。この課題について、本稿では、手がかりの1つとして「自己変化能」を取り上げる。自己変化能とは、一目瞭然化された状況下で、自らの状況をメタ認知し、共有化便益を追求して、自らの変化を志向するスキルをいう。本稿では、独自に実施したアンケート調査から、自己変化能を尺度化して、テクノロジーの受容、データの提供、働き方の変化への賛否との関係を定量的に分析した。その結果、自己変化能は、個人属性、認知能力、非認知能力、経済選好をコントロールしてもなお、テクノロジーの活用や働き方の変化に対して、前向きな対応を促す方向に関係することがわかった。