エネルギー源別標準発熱量・炭素排出係数の改訂案について - 2013年度改訂標準発熱量・炭素排出係数表 -

執筆者 戒能 一成  (研究員)
発行日/NO. 2014年10月  14-J-047
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概要

経済産業省資源エネルギー庁・環境省地球環境局からの依頼により、資源エネルギー庁・環境省地球環境局が関連諸団体の協力を得て収集した各種エネルギー源の2013年度における成分組成・物性値や発熱量の実測値を用いて、標準発熱量・炭素排出係数を算定した。

現行標準値と比較して今次の新たな算定値は以下の特徴を有するものである。
- 国内で使用されている各エネルギー源について、2013年度時点での成分組成・物性値や発熱量の実測値から試料出典および算定根拠を明らかにした上で発熱量・炭素排出係数を網羅的に算定していること
- 発熱量と炭素排出係数が別々に算定された現行標準値と異なり、同一の実測試料群から総(高位)・真(低位)発熱量およびこれに対応する炭素排出係数を整合的に算定していること
- 実測を行った主要エネルギー源について当該実測試料群を用いた補間・近似推計式を計測し、実測対象とならなかったエネルギー源の発熱量・炭素排出係数を推計により算定するとともに、今後の成分組成・物性値の変動について当該推計式を用いて補正可能としていること

当該算定の結果、現行標準値に対応するエネルギー源の大部分について高精度な実測値や推計値が得られ、IPCC 2006年改訂ガイドラインの値と比較して妥当であることが確認されたことから、新たな算定値の標準発熱量・炭素排出係数への採択を提言する。

さらに、近年のエネルギー需給状況変化への対応やエネルギー起源CO₂排出量算定精度向上の観点から、項目の改廃、毎年度算定できる発熱量・炭素排出係数の再算定化、原油の炭素量の銘柄別集計算定化、発熱量・炭素排出係数の補間・近似推計式の新設・改訂などエネルギー起源CO₂排出の算定方法に関する幾つかの改善案を提言する。