執筆者 |
山下 一仁 (上席研究員) |
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発行日/NO. | 2009年10月 09-J-028 |
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概要
本DPにおいては、環境と貿易を巡る以下のイッシューについての経済的な分析を行う。
(1)貿易は環境に悪いという主張に対して、両者が相互に好影響を与えるという"win-win"の主張はどれだけ妥当性があるのか。
(2)貿易政策を環境政策の代わりとして用いたり(環境保護を目的として保護貿易政策が使われる場合)、環境規制は競争条件に影響するため環境政策を貿易政策の代わりとして用いたりすることで、どのような問題が生じるのか。(後者が特に重要である、関税が類似のガット・WTO交渉によって引き下げられている中で貿易政策以外の政策を関税等の代替として利用されるようになっている、TBT協定やSPS協定はこれへの1つの対応である)また、次善の政策とはどのようなものなのか。
(3)貿易によって海外の製品との競争が高まれば、産業は環境規制の厳しい国から緩やかな国へ逃げていくという汚染避難地仮説は妥当なのか。逆に、貿易は環境政策にどのように影響するのか。