執筆者 |
山口 一男 (客員研究員) |
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発行日/NO. | 2007年9月 07-J-038 |
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概要
本稿は我が国で未だ大きい男女の賃金格差について、各雇用形態内の格差と、雇用形態の構成比の違いによる格差と、就業者の年齢分布の男女差による格差の成分に分解し、格差に最も貢献するのがフルタイム・正規雇用者内での男女の賃金格差であり、その根底に女性の高い離職率を理由とする統計的差別の問題があると見て、なぜ我が国でこの統計的差別が持続してきたのかという理由と、またその差別が企業にとってなぜ経済合理性を持たないのかについての4つの理由を説明し、合理的な選択を通じて統計的差別を解消することによる我が国の経済活動での男女共同参画推進への道筋を示す。