地方財政の再設計:地方ガバナンス改革からの視点

執筆者 喜多見富太郎
発行日/NO. 2004年3月  04-J-017
ダウンロード/関連リンク

概要

本稿では、日本の財政問題を考える当たって重要な役割を担っている地方自治体を、コーポレート・ガバナンス論のフレームにより分析するとともに、今後、地方自治体が目指すべきガバナンス・モデルへの転換のために必要な政策対応について提言を行う。第一節では、地方自治体をコーポレート・ガバナンス論により分析する意義とその理論フレームについて述べる。第二節では地方自治体のガバナンスを平常時と非常時にわけて、各ステークホルダーによるガバナンスのメカニズムと実効性について歴史的展開も踏まえて実証的に検証する。第三節では、今後、日本の地方自治体のめざすべきガバナンス・モデルを検討したうえで、それへの転換のための道筋と戦略的な施策について具体的に提言する。