【要旨】
- 経済産業省等によりタイの行政官向けに「非価格要素」に基づく政策立案の研修が行われ、筆者にて研修講師を務めた。
- 研修は講義、企業視察、ワークショップを組み合わせた内容であり、研修に参加した行政官からは高い評価を得られた。
- 目下の国際情勢もあり非価格要素に基づく政策の重要性は増していること、ASEANの政策方向性も軌を一にしていること、日本には現地ニーズに基づく価値共創が求められていること、政策提案は具体的な内容にするのが有効であること、が研修を振り返っての筆者付言である。
2026年2月25日から27日にかけて、タイ王国(以下、タイ)各省庁の行政官を対象として、経済産業省委託事業として一般財団法人海外産業人材育成協会(以下、AOTS)が主催する研修「タイ 自動車分野における非価格要素政策策定支援― エネルギー・産業対話(EID)に基づく共創型プログラム」が行われ、筆者は当研修で政策立案技法に関する講師を務めた。
まずは研修にあたりご指導やサポートをいただいた経済産業省やAOTSの皆さま、そして各省庁から研修にご参加くださったタイ行政官の皆さまに厚くお礼を申し上げる。その上で僭越ながら、研修の主旨や内容について紹介しつつ、目下国際情勢も踏まえた研修の振り返りとして幾つか付言をさせていただく。
1. 研修主旨
日本とタイ両政府は2025年4月に、次世代エネルギー転換と低炭素社会における産業競争力強化を目的として、産業競争力向上などについて閣僚級で議論する「エネルギー・産業対話(EID)」を立ち上げ、第1回対話をバンコクで実施した。
EIDでは自動車産業をはじめとする製造業の生産・輸出競争力の強化に向けて議論を行い、
- (1)マルチパスウェイ
- (2)サーキュラーエコノミー(循環経済)
- (3)競争力あるサプライチェーンと人材の健全な維持・発展
について、協力して政策を推進していくことで一致した。
特に(3)については、
Confirming the consideration including non-price factors, such as sustainability, in the evaluation criteria for support measures for automotive and battery-related products.
(仮訳:自動車およびバッテリー関連製品の支援措置の評価基準において、持続可能性などの非価格要素を考慮することを確認。)
という具体的な取組を進めることが明記されているとおり、「非価格要素」が取組のキーワードとなっている。非価格要素とは、例えば製品の安全性向上、脱炭素社会の実現、人権への配慮、経済安全保障の確立など、経済的な(あえて換言すれば、金銭の額面に関する)命題と同時に追及すべき産業政策の必須要素であることがうかがえる。
こうした考え方を基に、事務レベルでEIDに関するプロジェクトを促進し、成果を2026年の第2回EIDで報告することとされている。
本研修は、上述のEID関連のプロジェクトの一つとして企画・開催されたものである。筆者は所属先の一つである Policy makers lab (官民有志で政策案を共創する任意団体)にて開発した政策立案メソッドを解説する講師として、研修にて講演およびワークショップのファシリテーションを担当させていただいた。
2. 内容概略
<研修1日目>
まず経済産業省担当者等により「非価格要素」とは何かに関する講義が行われた。次いで筆者その他 Policy makers lab のメンバー講師より、非価格要素を取り入れた政策案の型や実例に関する講義を実施した。
筆者からは、政策課題や対応の方向性を明らかにするために、まず踏むべき以下四つのステップについて詳説した。
- STEPⅠ. 個人(ミクロ)・集団(メソ)・国(マクロ)それぞれの階層における「課題」を明確化する
- STEPⅡ. マクロの課題を基に、国として追求すべき本質的な目的を絞り込む
- STEPⅢ. 本質的な目的を達成するための、より良い「別解」政策を考える
- STEPⅣ. 「別解」政策が、ミクロ・メソ・マクロの階層の課題を解決するか確認する
その上で、抽出した別解が既にタイ国内の政府機関が発表している方針ではないか確認すべきという点や、別解の具体化のために短期目標と中長期目標のそれぞれについて定性および定量目標を設定すべきという点を解説した。
続けて、政府ができることは法律や補助金といった政策ツールの選択と実行であることを話した。詳細は本稿末尾に記載するが、政策課題の社会的認知度や政策支援の対象者などを検討しながら政策ツールを選択していくことが必要であることを説明した。
最後に、「補助金」という政策ツールを例にとりその設計方法を紹介した。具体的には、公募要領の必要性や精算払い原則など補助金の基礎知識を解説した上で、補助要件(「…を満たしたら」)と補助内容(「…を与える」)について、非価格要素に基づき国として推進したい方向性を盛り込むべきであるという内容を解説した。
研修に参加されたタイ行政官の皆さまからは、講義中のみならず講義後の休憩時間等まで数多くの質問をいくつも頂戴した。1日を通じて、有意義な情報共有や意見交換の機会となった。
<研修2日目>
トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)の施設である「トヨタ会館」への視察を通じて、日本の自動車産業がどのように非価格要素を取り入れているかについて、研修生の理解を深めた。
筆者および Policy makers lab メンバーの講師からは、トヨタ会館に向かう道中で、研修に参加されたタイ行政官の皆さまに対し、視察前に観察視点を提示する講義を実施した。これにより、受動的見学ではなく、目的意識を持ってトヨタ会館を視察する姿勢が形成された。
そしてトヨタ会館では、トヨタが掲げる事業の基本的な考え方である “Mobility for All ”の具体的内容に加え、Carbon Neutrality に向けたマルチパスウェイ戦略、日本の製造業の高い生産性を生み出す原動力となっているトヨタ生産方式(TPS)の概略、そしてタイにおけるトヨタの事業現状や方向性について、トヨタご担当者さまによる説明が行われた。
研修に参加されたタイ行政官の皆さまは、トヨタの事業内容のみならず目下の(脱炭素や関税等の)国際的な政策イシューとも関連した質疑応答・意見交換を活発に実施していた。
(トヨタご担当者さまによる解説の後に、筆者にて若干の政策情報を補足)
<研修3日目>
筆者の他、Policy makers lab の講師の指導・サポートの下、研修に参加した行政官により組成された複数のグループで、補助金という政策ツールを用いて非価格要素を基にした政策案作りを実施した。
具体的には、各グループで自動車産業等のテーマを設定した上で、研修1日目に筆者から講義した政策立案の型(課題明確化から補助金設計まで)のフォーマットに、必要となる情報を検討し記載していった。
そして各グループから研修の場全体に対して、検討した政策案のプレゼンテーションが行われた。プレゼンテーション後には他グループの研修生との間で、補助金の詳細設計に関する質疑応答も実施された。
非価格要素を盛り込んだ補助金政策について1日かけて検討し成果を創出したことで、研修で得た知識の理解度もさらに深まった様子がうかがえた。
研修に参加したタイ行政官の代表者からは研修修了式にて、非価格要素に基づく政策を立案する際は政策目的や政策案の効果、利害関係者との付き合いまで包括的なことを検討する必要があることを学べた旨、そしてこうした政策立案の取組を通じてタイと日本の連携を深めていきたい旨のご発言をいただけた。
(上:グループで作成した政策案のプレゼンテーション、下:ワークショップ終了後の記念撮影(研修参加者を除き左から、Policy makers lab 糀谷泰彦講師・筆者))
<評価>
研修に参加されたタイの行政官の皆さまからは、本研修に対して高い評価をいただいた。
例えば研修全体については「有意義でよく設計されたプログラムだった」というご好評があり、Policy makers lab から提供したコンテンツ等についても「特定の集団に偏らず、国民全体に持続的な利益をもたらす政策設計の重要性を学んだ」、「グリーントランスフォーメーションを見据えた政策設計、マクロ・メソ・ミクロの視点の使い分けを学んだ」といったご評価も頂戴した。
今後についても「非価格要素を用いた課題分析・政策立案の方法を所属機関で展開したい」、「研修日数と視察機会を増やすことを希望する」といった、 Next action や将来の日タイ協力につながるコメントをいただいている。
3. 筆者付言
本研修では講師を務めた筆者としても大変勉強になる点が多かったが、せっかくなので本研修の背景にある政策事情や、本研修から見えてくる政策的示唆等について付言したい。
●地政学リスクにより、「サプライチェーンの非経済的価値」ないし「非価格要素に基づく政策」の重要性は増している
以前筆者はRIETI Policy Discussion Paper(PDP)の共著者としてサプライチェーンの「非経済的価値」に関する分析を行ったことがある。PDPでは以下図のとおり、低コストといった経済的価値の最大化を企図して語られることの多かった「サプライチェーン」というワードが、次第に(環境価値や人権価値、地政学的価値等の)非経済的価値の文脈で学術的に分析されるようになっていることを明らかにした。
(『2022年版通商白書』第Ⅱ部第2章第2節コラム1)(注1)
本研修で言うところの非価格要素は、PDPにおける非経済的価値のスコープとほぼ重なると思われ、サプライチェーンひいては産業政策全般における非経済的価値の重要性は引き続き高い。
とりわけ近年は「経済安全保障」というキーワードに注目が集まっているとおり、非経済的価値の中で「地政学的価値」に大きな関心が集まっている。2022年から続くロシアによるウクライナ侵攻をはじめ、2026年初頭のベネズエラ有事やグリーンランドをめぐる懸念、2月末から続く米国・イスラエルとイランとの間の軍事衝突による石油・液化天然ガス(LNG)の価格高騰や供給不安など、日々の報道はサプライチェーンの地政学リスクに関する内容であふれている。例えば Caldara and Iacoviello (2022) により構築された、報道の量や内容を基に各国の地政学リスクを表した指数である Geopolitical Risk (GPR) Index では、2022年第一四半期(ロシアによるウクライナ侵攻)や2023年第三四半期(ハマスとイスラエルの衝突)、2025年第二四半期(イスラエルおよび米国とイラン間のいわゆる「12日間戦争」)等で報道当事国の指数が高まっていることが見て取れる。
本稿執筆時にはまだ正確に指数として認識することができないが、2026年2月末に始まった米国・イスラエルとイランとの間の軍事衝突、ひいては中東各国への被害波及、ホルムズ海峡を通過する船舶数の低下といった事象は、米国や中東地域各国をはじめ、サプライチェーンで中東に依存する国の地政学リスクを少なからず高めるであろう。
目下流動的な中東情勢における、サプライチェーンの地理的なチョークポイントはホルムズ海峡である。同海峡を通過して運ばれる原油および石油製品について見ると、サウジアラビアの輸出量や中国の輸入量が総じて多いことがわかる。日本もまた中国やインド、韓国に次いで同海峡由来の原油・石油製品を多く輸入する国であり、1人当たりでは中国よりも多い輸入量となっている。
(原産国別/仕向先別/仕向先における一人当たりの量)(注3)
米国がイランへの軍事措置を開始した後初めてトランプ大統領が対面会談を行った外国首脳であるドイツのメルツ首相は、イランの「その後」についてトランプ大統領に質問した際、「比較的大きな不確実性」を見いだしたとされる(注4)。あえて換言すれば、トランプ大統領ですらイランについて確実なビジョンがあるわけではない、とも言える。停戦交渉が難航するロシアやウクライナ、大統領自らの訪問が調整されている中国へのビジョンとなればなおさら不透明さが残る。企業の重視する予見可能性は当面期待できそうになく、ましてや低コスト等の「経済的価値」だけを追求した事業は不可能であることは明らかであろう。非経済的価値ないし非価格要素アプローチに基づく政策の重要性は各国で増している。
●非価格要素に基づく政策は、タイのみならずASEANとしても志向している
今回の研修対象国はタイであったが、非価格要素に基づく政策を志向しているのはタイ1カ国にとどまらず、東南アジア諸国連合(Association of Southeast Asian Nations : ASEAN) 全体として取り組む方向性が示されている。
ASEANは単一市場・生産拠点の形成を目標に掲げ、ASEAN経済共同体(ASEAN Economic Community : AEC)の発足を企図して2007年に“AEC Blueprint 2015”を採択し、物品・サービス・投資・熟練労働力の移動の自由化、規制調和、物流・通関の円滑化などの改革を進めてきた。2015年12月に AEC が正式に発足してASEANを域内で相互に結びついた経済圏として発展させる枠組みが整えられ、統合の深化のために“AEC Blueprint 2025”も策定された。
2025年5月には“ASEAN Community Vision 2045”の経済分野を実行するための5カ年戦略として“AEC Strategic Plan 2026-2030”が正式に採択された(注5)。同プランでは、“AEC Blueprint 2025”を継承しつつ、単一市場・生産拠点の深化に加え、デジタル化、サプライチェーン強靱化(きょうじんか)、持続可能性、包摂的成長など、非価格要素に関連する政策を志向している。同プランは六つの戦略目的(Strategic Goal)、44の目標(Objective)、192の具体的施策で構成され、ASEANの経済統合を深化させ、2030年代に世界有数の経済圏としての競争力を高めることを目指している。
なお、このプランは大企業だけを対象にするものではなく、ASEANにおける中堅・中小企業の振興政策もまた、同プランを基に策定されている。
ASEANでは全企業数の約99%、従業員の被雇用先の大部分を中堅・中小企業が占める一方、国際市場への参加やデジタル化、気候変動対応といった課題は依然として残っている。2025年には“AEC Strategic Plan 2026-2030”のいくつかの目標(Objective)などを反映する形で、5カ年の中堅・中小企業発展戦略行動計画“Strategic Action Plan for ASEAN SME Development 2026–2030(SAP MSMED 2026–2030)”を定める取組が進められた(注6)。本計画では
- ①【ビジネス】包括的で革新的な競争力のあるビジネス環境を推進し、中小企業の地域・世界的バリューチェーンへの統合を強化する
- ②【デジタル】デジタル化・技術変革を加速し、中小企業がデジタル経済に参加するための支援環境を育成する
- ③【グリーン】ASEANの企業・政策立案者に対し、グリーン移行に向けた意識啓発と能力強化を図ることの三つを戦略目標として掲げており(注7)、具体的な政策措置も取りまとめられている。
2025年10月にはASEAN首脳会議において東ティモールが正式にASEANへの加盟を果たしたことで、加盟国数は11に増加した。ASEAN 経済を支える中小企業の振興も含め、非価格要素アプローチに基づく政策を基に、ASEANのさらなる統合と発展を期待したい。
●日本企業にとっては、現地ニーズに即した価値共創という取組もまた同様に引き続き重要である
直近の通商白書等で示されているとおり、日本はASEAN諸国と歴史的に強い社会経済的な協力関係を構築し、長期的に産業・人材育成、政策立案等に関わり、高い信頼を得てきた歴史がある(注9)。日本は引き続き、各国の具体的な社会経済的課題に対し、価値を共創するパートナーとして連携して取り組むことが重要である。
例えば今回研修を行ったタイの行政官からは、
- 電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)、ハイブリッド、バイオ燃料および合成燃料の活用も含むマルチパスウェイ政策の推進
と同時に、
- 使用済み自動車“End of Life Vehicle”(ELV)の回収や解体
という政策課題に関する強い問題意識をくみ取った。
タイにおいては正確な ELV 数の把握や管理がいまだなされていないが、2022年に経済産業省「制度・事業環境整備事業」として実施された「タイ自動車リサイクル制度構築支援に関する調査」によれば、年間20~30万台の ELV が発生していると見積もられている(注10)。なおタイ運輸省陸上運輸局(Department of Land Transportation : DLT)の統計によると、個人所有自動車の台数は2019年の3,887万台から2023年には4,257万台へと増加傾向にあるが、2045年までにタイでは1,600万台の ELV が発生し、その蓄電池の総重量は約50万トンに達すると推定されている(注11)。また2023年時点で完全に統合された(fully integrated)稼働中の自動車解体工場は4施設のみであり、全施設の廃車処理能力は年間延べ2万3,500トンに過ぎない(注12)。
なお、タイのタクソノミー委員会では
- 発生源管理:有害廃棄物の分別・収集による回収率向上、および/または適格な廃棄物処分業者による処分。
- 処分システムの改善:廃棄物処分システムの効率化。例えば解体施設や ELV 処理施設の設立への投資支援。
- 廃棄物管理ツールの開発:ELV 関連法規の制定を含む管理ツールの構築。
といった政策の方向性が示されている(注13)。日本政府としてもタイにおけるELVの適正管理に向けた包括的な制度構築を支援する事業を推進しているとおり(注14)、現地ニーズに即した具体的な政策立案に協力していくことが求められる。
研修では ELVなどタイにおける課題の解決策を検討すべく、非価格要素に基づく政策立案技法を真摯(しんし)に学んでくださったタイの行政官に心からの敬意を表する。引き続き筆者としても価値共創のため、政策知見の提供を含む可能な限りの協力をさせていただきたい。
●政策議論は詳細設計まで「たたき台」を示して初めて議論できる
本研修ではタイの行政官に、最終的に「補助金」という政策ツールを基に政策案を作り上げていただいた。具体的には
- 補助対象となる事業者の具体的な要件(例:財務状況、ガバナンス体制)
- 補助対象となる取組の具体的な要件(例:政策的意義の有無、取組成果のフォローアップ方法)
- 取組への補助内容(例:補助率、補助上限額、補助対象経費)
- 政策への反対/懸念意見への対応
といった内容を、グループで議論しながらワークシートに沿って事細かに詰めていく作業が行われた。
特にグループワーク中の意見交換やプレゼンテーション後の質疑応答では、「なぜこういう事業者/取組は補助対象にならないのか」、「この上限額は妥当なのか」、「政策目標を達成するためにこの内容で足りるのか」といった、具体的で率直な意見が相次いだことが印象的である。そして、講師も巻き込んだ研修生全体での議論を基に、最終的には政策案の修正につながったこともあり、研修全体が建設的な政策案作りの場になったことは特筆すべきである。
「…を振興するには補助金が有効だ」とか、「…という問題には法規制で対応すべき」というレベルの提言は、具体的な政策設計に日々向き合う政策担当者にとってみれば抽象度が高いものであり、必ずしも政策検討において参考にならない場合がある。上記グループワークでのディスカッションの通り、詳細設計のたたき台まで一度提案することが、政策議論を建設的なものにする。
また本来であれば、政策を検討する過程で、「政策課題はそもそも何であるか」を、全体最適から個人の well-being までさまざまな観点からブラッシュアップする取組も必要とされることに加え、抽出した政策課題が「どの程度世間で認識されているか」によっても、講じることのできる政策ツールは変わる。
以下図5は、政策課題の状況や内容に応じて、どのような政策ツールを用い得るのかを示したものである。政策課題に関する社会の認知度はどの程度か、課題解決のために権利・義務を発生させ得るか、どのような人を政策の対象とすべきかなどによって、現実的に行使できる政策ツールは異なる。
政策担当者との政策議論においては、政策課題の明確化や政策ツールの検討を行いつつ、(本研修では補助金という政策ツールの設計方法を深掘りしたように)政策ツールの中身の案を示すことが有効である。
国際情勢が激変し、考慮すべきアジェンダやステークホルダーも多様化する中にあっては、非価格要素も十分に踏まえた政策を、粘り強く具体的に作り上げていく取組こそが人々の幸福に資する。筆者も政策研究や発信の取組に加えて、政策立案支援に引き続き尽力していきたい。
(上記は筆者の個人的見解であり、所属する組織の公式見解を代表するものではない。)