新型コロナウイルス感染拡大下での在宅勤務、独立自営、副業、失業の実態について:RIETI「Withコロナ・AI時代における新たな働き方に関するインターネット調査」から

執筆者 鶴 光太郎(ファカルティフェロー)/川上 淳之(東洋大学)/久米 功一(東洋大学)
発行日/NO. 2022年6月  22-P-014
研究プロジェクト AI時代の雇用・教育改革
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概要

ICT(情報通信技術)、AI(人工知能)を含めた新たなテクノロジーやデータ・エコノミーが急速に進展する中で、コロナ危機という未曽有の環境変化を契機として、雇用・労働も大きな変貌を遂げる可能性が出てきている。とくに、新たなテクノロジーが可能にした働き方として、テレワーク、独立自営業、副業が注目されている。

これらの働き方は、相互に関連しながら発展し、働き方を変化させていると同時に、様々な課題も生じさせている。こうした環境変化に対応するためには、従来の発想を転換し、新たな働き方・雇用システム・労働市場のあり方についてより根本的にかつ広範に展望することが重要となる。しかしながら、テレワーク、独立自営業、副業に関する既存の調査研究は、それぞれ独立しており、包括的な調査はほとんどなかった。

本稿は、経済産業研究所(RIETI)が実施した、在宅勤務(テレワーク)、独立自営業者、副業、失業の四つを対象として、その働き方の実態や課題を把握する総合的なウェブアンケート調査「Withコロナ・AI時代における新たな働き方に関するインターネット調査」の調査結果を報告し、これらの異なる就業形態の働き方の実態や課題、補完的な関係や新しい働き方がもたらす成果、労働保護における課題などを展望するものである。