産業保健心理学からみた持続可能な働き方

執筆者 島津 明人 (北里大学)
発行日/NO. 2019年1月  19-P-001
研究プロジェクト 働き方改革と健康経営に関する研究
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概要

本稿では産業保健心理学の見地から、労働者がいきいきと健康で働くことのできる持続可能な働き方を実現するための要因について、ワーク・エンゲイジメントを鍵概念としながら、学術的知見をもとに整理する。

第2節でワーク・エンゲイジメントの学術的基盤である産業保健心理学について紹介し、その国内外の動向を紹介する。続く第3節では、ワーク・エンゲイジメントの概念、測定方法と主な実証研究を紹介する。第4節では、持続可能な働き方について、産業保健心理学の視点から言及する。本稿では、ワーク・エンゲイジメントの向上のほか、ワーク・ライフ・バランスや余暇を含む職場外要因への注目の2点を取り上げる。第5節では、持続可能な働き方を促進するために、産業保健学と経済学・経営学との連携について取り上げ、第6節では本稿のまとめと今後の課題を述べる。