通商システムとガバナンスに関するサブグループ研究会
第6回研究会
概要
- 日時:
2013年9月13日(金)
- 場所:
経済産業研究所 1121国際セミナー室(経済産業省別館11階)
- 議題:
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1)WTO基本電気通信および金融サービス交渉
発表者:中央大学 准教授・三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 国際研究部 主任研究員 国松麻季氏2)バリ閣僚会議
発表者:中富道隆コンサルティングフェロー
質疑・議論
金融・テレコミサービス
- パットナムの2レベルゲームの分析によるとTPPはどうみたらよいのか。2レベルゲームの論理を当てはめにくいのではないか。また、交渉における秘密主義は、交渉の内容に影響を与えるのではないか。
- TPPでは、分野毎に賛成反対の勢力があり、分野の中でも立場が異なる。 Constituencyの分析は簡単ではない。winsetは細かく見る必要あり。
- 金融分野では、WTOの金融サービス交渉と異なり、今日では、蔵相会合→G8→G20で決めていく方式が機能している。パットナムのモデルとは違う。多数意見を作っていく方式にはいろいろある。
- 金融・テレコミサービス交渉では、米政府が一枚岩で妥協しなかった(レベル1)ということと交渉の成功との関係をどう見るか。
- winsetがどこで大きくなったのか?
(←交渉の最終段階で大きくなった?) - 実は初めから、米国のwinsetは大きかったのではないか。
- 第2レベルでは、産業界の利害対立があまりなかったことが成功の原因ではないか。
- 米のみならず、EU等における産業界・政府の状況はどうだったのか。
- 官民の関係については、米国と日本とでは大きな差があるのではないか。米は民主導、日本は官主導。日本のモデルも、民主導に変えていく必要がある。そのベースになるのは、官民の円滑なコミュニケーションと情報の流通。
- 透明性と情報の開示は、今後、TPP等のメガFTAがBBMに踏み込み内容的に複雑になる中で不可欠の要件。交渉の過度の秘密性には懸念大。
バリ閣僚会議
- 周辺で、ICTSDが、ビジネスフォーラムを企画中。WTOを支えるべく、連携が必要。日本からも参加の期待大。