AI発明が生産性に与える影響の定量化

開催日 2026年6月1日
スピーカー リー・G・ブランステッター(カーネギーメロン大学 公共政策・経済学 ジェームズ・M・ウォルトン 教授)
コメンテータ・モデレータ 長岡 貞男(RIETIファカルティフェロー・プログラムディレクター / 一橋大学名誉教授)
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開催言語 英語
開催案内/講演概要

人工知能(AI)は変革的な汎用技術であるが、その生産性への影響の大きさや企業間での分布については依然として明らかではない。
本セミナーでは、カーネギーメロン大学 公共政策・経済学 ジェームズ・M・ウォルトン 教授のリー・G・ブランステッター氏をお招きして、特許活動を通じて捉えられる体系化されたAI知識が、米国企業の生産性に与える影響を定量的に分析する研究をご紹介いただく。
本研究では、1990年から2024年までの米国特許730万件をCompustatの財務データと結び付けた新たなデータセットを構築するとともに、PaLLaFi(Patent Labeling via Language Models and Fine-Tuned Inference)と呼ばれる大規模なテキストベースの分類フレームワークを開発する。これにより、機械学習、自然言語処理、ロボティクス、コンピュータビジョンなど10のサブ分野にわたるAI関連特許を識別する。さらに、実証分析では、高次元固定効果回帰と動学的イベントスタディを組み合わせ、AI発明に関連する生産性の変化を推定する。集中的な側面では、AI特許ポートフォリオを拡大する企業は、仕様に応じて全要素生産性が4~8パーセントポイント向上する。一方、拡張的な側面では、初めてAI発明に参入する企業が、事前トレンドを伴わず、能力の累積的構築と整合的に、5年以内に最大30%の段階的かつ一貫した生産性上昇を示す。
特許に基づく測定と計量経済学的識別を統合し、新たにPaLLaFiフレームワークを導入した本研究は、AI主導の技術革新が企業レベルにおいて経済的・統計的に有意な生産性向上をもたらすことを示す証拠を提供する。