BEYOND TICAD7 伸び行くアフリカの産業開発とUNIDOエネルギー部から見たビジネスチャンス

開催日 2019年12月19日
スピーカー 大石 浩(国際連合工業開発機関(UNIDO)エネルギー部主任技術アドバイザー)
コメンテータ 足立 茉衣(経済産業省貿易経済協力局技術・人材協力課課長補佐)
モデレータ 安藤 晴彦(RIETI理事)
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開催案内

第7回アフリカ開発会議(TICAD7)では、アフリカでのリープフロッグ型非連続成長を実現するイノベーション促進に向けた課題と展望について、国際連合工業開発機関(UNIDO)エネルギー部がサイドイベントを主宰し、「ミニグリッドシステム」「水素と地熱」「地熱開発と日本の貢献」を主軸として活発な議論が繰り広げられた。本セミナーでは、大石浩UNIDOエネルギー部主任技術アドバイザーから、エネルギー分野から見たアフリカの可能性と新しいイノベーションの動きについてご紹介いただき、社会課題とIoTテクノロジーをクロスさせていくことが日本のODA協力の1つのソリューションになると示唆した。技術・人材協力課の足立課長補佐は、スタートアップ企業の台頭が欠けていたアフリカのビジネスインフラを補い、また見えない市場が可視化されることによって新たなビジネス機会が生まれているとエールを送った。

議事録

海外活動支援を行うUNIDO

大石浩写真大石氏:
国際連合工業開発機構(UNIDO)は、持続可能な開発目標(SDGs)の9番である「産業と技術革新の基盤を作ろう」、インフラと産業開発のサポートを途上国中心に支援するという命題を掲げ、他のSDGsともリンクさせながら事業を進めています。UNIDOは1966年に国連の専門機関の1つとして創設されました。現在は約170カ国が加盟しており、47拠点に事務所を設けて独自の予算を持ちながら活動しています。

私が所属しているエネルギー部門は、途上国等においてエネルギーインフラ基盤の構築や新技術イノベーション創生を目的に、日本との協働事業を通して活動しています。UNIDOは常時100〜120程度のプロジェクトを世界中で進めており、事業終了後もフォローアップをする仕組みになっています。

あらゆる可能性を秘める成長大陸

まず、アフリカの電力アクセスについてご紹介します。農村部地帯での電力供給は国によってはままならず、われわれのチームとしても電化政策に深く関わって事業を進めています。アフリカにおける太陽エネルギーの賦存量は高く、世界でも一番太陽エネルギーの有効活用が期待できる地域です。

日本のような100パーセント系統連系の電化政策だけに頼らず、アフリカ独自の地形、人口動態、都市や農村部の立地条件を考えると、独立電源としての普及も国によっては2割〜3割残る可能性があると言われており、ミニグリッドやマイクログリッドの技術普及もアフリカ全体としてまだ見込める状況です。

アフリカで再生可能エネルギー技術を普及させ、低炭素化事業を推進している背景には、人口増加の問題があります。2050年までにアフリカの人口は30億人に達するとも言われており、世界の中でも一番人口増加を牽引する地域になります。あわせて、地域ごとの放牧や農耕社会から工業化へ移行することで、高い経済成長の可能性を秘めています。

また再生可能エネルギーのポテンシャルも高く、従来の系統と送配電を重視するのみならず、さまざまな形で電化推進政策がとられているため、アフリカならではのリープフロッグ型発展も期待できます。アフリカ自体が高い再生可能エネルギーの賦存量を有しており、国際的に直面している気候変動課題に対して答えを出せる可能性がアフリカにあるのではないかと考えています。

UNIDOを通じた日本企業のアフリカ進出

UNIDOは、SDGsの9番に加え、7番の再生可能なクリーンエネルギーの供給、13番の気候変動への対策という3本柱を軸に、日本政府から支援を受けて活動を進めています。日本の再生可能エネルギーや省エネ技術を利用しながら事業化していくことがわれわれの使命ですが、大きく3つのプロジェクトがあります。

1つ目は、LCET(低炭素・低排出クリーンエネルギー技術移転プログラム)と呼ばれる再生可能エネルギー技術の技術移転プログラムです。2013年から経済産業省の予算で実証実験を含めて活動しています。2つ目は、2017年からの経済産業省の予算で開始した、アフリカの地熱開発をサポートする事業です。日本のノウハウを生かしたプロジェクトとして進行しています。3つ目は、外務省の補助金を基に、無電化農村や分散している難民キャンプへ飲料水を供給するプロジェクトです。これらの事業は1つのフレームワークを有しています。われわれの事業では日本の技術もしくは日本の企業と一緒に行っています。

LCETは、杉浦宏美氏(UNIDO 途上国技術移転担当課長 現:経済産業省製造局生活製品課長)が道なき道を草分け的に作り上げて始めた事業です。灌漑用水路に設置できる小型の小水力、そして太陽光パネルを利用した発電事業をエチオピアで実施しました。モロッコでは、レドックスフロー電池という住友電工の独自技術を活用し、実証が終了して次のフェーズに入っている状況です。こういった今まで見たことのない日本のユニークな技術をアフリカで紹介し、実証事業を経ながら技術の普及に努めています。

エチオピアの事業は最初の事業ということもあり、プロジェクトの組成から終了までに4年強かかりました。現段階では実証事業が完了し、エチオピア政府の土木公社からこの技術の現地化要請を受け、供給元であるJAGシーベル社とエチオピア政府の間で協議が進んでいる最中です。

これは新規開発で進められている灌漑用水路に設置する技術として普及を目指しています。この先は30基、その次は120基と、現地のパートナーと共に日本企業がこの分野で活躍することをサポートしています。同様の事業をケニアでも実施しており、政府が管理する灌漑公社と調整しながら普及活動を進めています。

モロッコでは、ワルザザートという砂漠地帯に住友電工がすでに集光型太陽光パネルを設置していて、それに補足的にレドックスフロー電池を設置し、系統連系の平準化を主軸にしながら、ミニグリッドの実証事業も兼ねています。

これは2017年に始めました。Moroccan Agency for Solar Energyと先月MOUを交わし、今後このような技術をモロッコ国内もしくはモロッコが深く関係するフランス語圏のアフリカ諸国に普及させる協働事業を進めていく予定です。第1弾として、住友電工の蓄電池活用に関わっていきます。

次は、地熱プログラムです。地熱について、アフリカでは約20GW(2,000万kW)の潜在的な発電ポテンシャルがあると言われています。1980年代にケニアのオルカリア発電所に日本の無償資金協力を利用して第1号機が設置されましたが、ケニアでは、いまや日本の総地熱発電を超える約700MW(70万kW)の発電所が存在しています。

一番初めのプロジェクトとして、IoTを使ったO&M(Operation & Maintenance)プロセスの効率化を目的とした事業を最近立ち上げています。日本の地熱技術は、東芝、MHPSエンジニアリング、富士電機の3社で7割から8割の世界シェアを占め、世界中で採用されています。まずはオルカリア発電所でIoTを使った効率化に向けた仕組みをJICAと共に進めていきます。今後は遠隔で管理を行い、ダウンタイムを減らしつつ、故障などの予兆診断もできるようにO&Mの効率化を図ります。

また、外務省の予算で行っている事業として、ヤマハのクリーンウォーターシステムという小型浄水装置を設置し、エチオピアの農村地帯で安全な飲料水の普及に努めています。

水素エネルギーの実用化に向けて

2019年8月にTICAD7が大盛況のうちに終わりましたが、日本のUNIDOエネルギーチームとしてもTICAD5から1つのマイルストーンとしてTICADをとらえています。前プロジェクトマネジャーである永澤剛氏(現:経済産業省 資源エネギー庁 原子カ国際協カ推進室長兼原子カ技術室長)は、TICAD6から7に向けてより革新的な技術を日本から紹介したいとの思いで“Powering African Innovation”を企画し、TICAD7でサイドイベントを行いました。

そこでは3つの分野を主軸に議論を深めました。1つ目がミニグリッドで、アフリカでミニグリッドを普及するために有用な新技術について議論しました。2つ目が地熱で、IoTを使う分野の地熱の開発または支援です。3つ目が水素の活用です。

今後、先進型ミニグリッドシステムがアフリカで必要になってきます。これはリープフロッグ型とも言われ、従来の発電機と蓄電池でミニグリッドを組むだけでなく、さまざまなところに独立的に分散しているマイクログリッド、ミニグリッドを1つのセルとしてとらえ、それを連携させて電力を融通させる技術を検討しています。それをルワンダのキガリ・イノベーション・シティで実証事業を進めつつ、調査をしているところです。

これはミニグリッドの構築に加えて、現地の企業や技術者と共に、この分野でのさらなるイノベーションを図ることが目玉になります。今後ブロックチェーンを活用して電力を融通することが可能になり、電力はプロシューマー(生産消費者)という発想の下、TICAD8に向けて1つのフォーカスとしています。

また水素エネルギーについてご紹介します。UNIDOとしては、将来的にはアフリカでも再生エネルギーを使った発電過多もしくは電力余剰が発生すると見込んでいます。すでにケニア辺りでは産業化が計画に追いついておらず、電力供給過多という状況が発生しています。

これに対して、一つのソリューションとして挙がっているのがグリーン水素です。テクノバ社の丸田博士に調査を依頼し、地熱発電から得た余剰電力を利用して水素ができないか。また水素を作った場合、どのような形で普及できるかという調査をした結果が最近出ています。現状でも2037年をピークに供給が上回る可能性が高く、ケニアは新しい産業として独自の再生可能エネルギーを活用したグリーン水素の製造ポテンシャルを秘めています。

また、水素をアンモニアに変換し、肥料としての利用することも可能です。現在、ケニアでは肥料の約99パーセント近くを輸入しており、肥料製造の現地化を政府としても今後10年間の政策として掲げているところです。需要にも見合った形で今後これが展開できるのではと考えています。

それから、ジップライン社のドローン配送がアフリカでは普及していますが、水素燃料電池を使ったドローンも展開できると考えています。モビリティ関連では運搬目的のモビリティは有用かと思いますが、燃料電池自動車(FCV)の投入は、現在のところケニアには時期尚早という結論が出ています。

ケニア政府は、新たな産業として水素の輸出に関心を寄せています。内需が膨らむことで経済は発展しているものの、彼らは外貨を獲得する手段を多様化したい、もしくは産業に結びつけた形で進めたいと考えており、地熱もしくは再生可能エネルギー電力からグリーン水素を製造し、他国への輸出も視野に入れています。

この実現には低コストの電力と輸送費を鑑みた上での検討になりますが、現実的に今後TICAD8に向けてエネルギーに絡んだ産業化支援の分野では魅力的な分野です。かなりのインフラ投資が必要ですが、面白い世界であるといえます。

ピークアウトするアジア、勃興するアフリカ

足立氏:
技術人材協力課は経済産業省でODAの技術協力を担当しており、これまでアジアにおける製造業の人材支援に長らく努めてきました。しかし、今後20年、30年を考えた際に、アフリカの人口は2025年には中国やインドに匹敵すると見込まれており、成長率が継続的に5パーセント以上伸びる国々もアフリカに集中していることから、こういった新市場にも目を向ける必要があると考えています。

一方で、日本から主要国へのFDI(海外直接投資)残高について、2008年を100としてこの10年間の推移を見ると、ベトナム、インドネシア、タイが大きく伸びており、日本が投資を積み上げてきたアジア諸国は、引き続き重要です。

アフリカ向け輸出の動向を見ると、中国や韓国の勢力が増している中、日本のシェアはこの10年、15年で低下しています。アフリカへの直接投資も同様に、中国が2008年から4倍に増加している中、日本は横ばいで推移しており、大幅に遅れをとっている状況です。鉱物資源のイメージが強いアフリカですが、対アフリカ直接投資の内訳を見ると、鉱物資源への投資から現在はテクノロジー・メディア、小売消費財へと投資分野がシフトしてきています。

スタートアップが「見えない市場」を顕在化

デジタル技術の発展によって、アフリカのビジネスは変貌を遂げています。アフリカでの携帯電話普及率を見ると、2020年には9割になると言われています。これまで住所や銀行口座を持たず、インフォーマルセクターとして経済の対象として浮かび上がってこなかった人たちが、いまや携帯で送金したり、住所がなくても物が受け取れるようになりました。

こういった背景からマーケットの対象が浮かび上がり、それをテコにビジネスをするスタートアップが続々と出てきています。アフリカにはビジネスをするためのバリューチェーンがないというイメージもありましたが、実は、それぞれのスタートアップをつないでいくと、企画製造、マーケティング、販売、在庫管理、決済、配達に至るまで、一気通貫でできる世界が出来上がります。

具体的な事例として、ケニアの「M-PESA」という携帯電話を活用した電子マネーサービスは、取引額がケニアのGDPの半分相当と言われています。キオスクにお金を持っていき、そこでデータに変換し、取引を行います。物流領域では、トラック版ウーバーが存在します。空いているトラックドライバーと運びたい荷物をマッチングするサービスです。また、「M-Post」は携帯電話の番号を登録しておくことで仮想住所が発行され、荷物が届いた通知を受けて、近隣の郵便局に取りに行くことができるので、住所を持たずとも荷物を受け取ることができます。こういった新興企業の活動を通して、アフリカでは電子商取引も発展してきています。

日本企業の動きという意味では、近年、分散型電源事業が注目を浴びており、各商社がこうした事業を行う現地スタートアップ企業へ積極的に出資し始めています。小さい家庭用の太陽光パネルを個人がレンタルし、サブスクリプション形式で、1日何ドルという形で支払うものです。遠隔で止めることもできるため、販売側が徴収し損ねることもありません。きちんとお金を支払い続けることで自分のものになるという仕組みもあります。日本企業でも、アフリカのキオスクをベースにソーラーパネルで充電したランタンのレンタル事業を展開するスタートアップ企業があり、そこへも多くの日本企業が出資し始めています。

ASEAN展開とは異なるビジネスモデルが必要

日本企業のアフリカ進出を阻む背景の1つとして、われわれは、日本はASEAN諸国でこれまで展開してきた成功モデルに引きずられているのではと推測しています。アフリカでは製造業の賃金が高止まりしていることから、工場を建設して日本のサプライチェーンの移植を図るASEAN型の戦略ではうまくいかないという仮説もあり、アフリカへの進出方法が分からない企業も多いと思います。

いきなり投資や工場建設にいかずとも、まずは高まる現地の需要に応えていくことはできます。今、アフリカでは、一次産品を加工して流通させる産業フェーズに移りつつあり、経済産業省としては、食品加工などに使うBtoBの産業機械のニーズがあると考えています。まずは日本から輸出をして、そこで現地の企業を育てるモデルが1つ参入方法としてはあると考えており、こうした現地のニーズをとらえ、現地ニーズを日本の地方企業等にもつないでいく日本の民間プレイヤーの支援等も今後行っていく予定です。

コメント

吉澤 啓(独立行政法人国際協力機構(JICA)アフリカ部参事役(TICAD・開発政策分析担当)):
JICAもほぼ同じ認識でいます。再生エネルギー、地熱発電、ミニグリッド、イノベーション、スタートアップといったところに非常に大きなアフリカの可能性を感じており、TICAD7ではその部門に関連したコミットメントやイベントも開催しています。アフリカでのビジネスモデルについて準備と議論を重ねてきていますが、具体的政策には至っておりません。

民間の支援ツールとしては円借款や海外投資を拡大していくと同時に、留学生の受け入れやインターン活動を支援してビジネス環境を整備するなど、大手、中堅、中小、ベンチャー、スタートアップまで、幅広く連携ツールを充実させながら、アフリカの支援を進めていきたいと思っています。

質疑応答

Q:

大石氏に質問です。地熱発電事業に日本のIoT技術を活用するには、ハード面のみならず通信インフラなどの追加費用が発生すると思います。アフリカの国々にはそういった追加費用を受け入れる余地はあるのでしょうか。また、ポテンシャルのある電力インフラ整備領域で、日本企業は国際競争で勝つことができるのでしょうか。

大石氏:

地熱分野は日本のお家芸ということで世界でも有名です。オルカリア地熱発電所では、東芝、MHPS、富士電機が既に導入実績があり、これを取りまとめるIoTを日本が主導するというのは理にかなっていると思います。700MW程度の規模になると、ダウンタイムの軽減やコストを抑えた技術導入にもつながりますし、売電価格も鑑みるとケニアでは導入しやすいのですが、その受け入れ環境はアフリカの中でも国ごとによって異なると思います。

電力インフラ整備に先端技術活用する領域で日本に競争力があるかというと、欧州勢もかなり強い技術を持っており、アフリカではそちらのほうが有名です。一方で、デジタルグリッド社のように、アフリカ自国での開発も進められるという形で取り組むことで、まだ日本の企業は勝負できるのではないかと考えます。いまだアフリカの地域では日本の信頼度が高いので、それに上乗せした開発で日本企業は勝負できると思います。

モデレータ:

1点補足です。インドを拠点に電力関連機器を製造して、アフリカに輸出している企業もあります。小口の地熱発電をモジュラーで行う取り組みや水素製造などの事業案もあり、実現するかどうかはコストや商談次第ですが、そういう素地は間違いなくあると思います。

Q:

中国がアフリカへの影響力を高めている中で、わが国の民間企業が電力領域に参入しているのは心強いと感じます。競争力を磨いていく上で民間の参画は重要ですので、ぜひバックアップする形で総合的にサポートしていただけたらと思っています。

大石氏に質問ですが、水素を輸出するにあたり輸送コストがボトルネックになると思います。現地あるいはUNIDOで輸出コストを下げるための展望があればお聞かせください。

大石氏:

アルゼンチンからの水素輸入計画もありまして、必ずしも輸送コストだけが問題になるとは思っていません。1つの提案としては、肥料製造にあたり尿素だと二酸化炭素が必要になってきます。残念ながら、二酸化炭素はまだケニアでも足りない状況です。

これは夢物語に近いもしれませんが、バラスト輸送した船を同じような形でCO2をバラストで持っていき、ケニアに普及する、といったことも考える時期に来ているのかもしれません。アイデアとしてそのようなこともあるのではないかと思っています。

モデレータ:

水素の輸送コストを考えると、極力現場で使う、あるいはパイプラインで送るのがベストですが、肥料化することで周辺国への展開も可能になるという見通しもあります。水素のまま運ぶのではなく、それを加工して輸送することが1つのソリューションになり得るのではないでしょうか。

Q:

法の支配、そして契約の履行が着実に行われるかが経済発展の非常に重要なインフラの1つと考えられています。日本企業にとってドル建てで決済するにせよ、きちんと履行され、スムーズに日本円に換金できるかがポイントになります。国際的な貿易取引時の決済や契約は果たして順調なのでしょうか。

足立氏:

おっしゃるように、資金を回収できるのかという点を日本企業は一番心配されています。アフリカ進出で成功している企業は、現地の企業でも英国資本などの第三国資本が入った企業と取り引きするなど、信頼して資金回収できるところを選定して取り組まれているケースが多いと思います。地場企業ですと、日本の銀行がL/Cを発行できないということが今後の課題になってくるかもしれません。

そういった課題をテクノロジーで解決しようとしている日本のスタートアップ企業もあります。取引する企業同士で、お互いが鍵を持っており、物品が引き渡された時点でその鍵が開くという、ブロックチェーンを利用したビジネスアイデアです。そういったリープフロッグ型の発想も重要で、こうした動きも、今後われわれとしても応援していきたいと思っています。

この議事録はRIETI編集部の責任でまとめたものです。