Ⅰ.はじめに
習近平政権は、厳しさを増す内外の課題を克服し、中国共産党の統治基盤を強化するために、国家安全保障を経済発展と並ぶか、それを上回る重要課題と位置付けている。政治、軍事、国土といった伝統的安全保障の分野だけでなく、経済、社会、科学技術などの非伝統的安全保障の分野も重視する「総体的国家安全観」に基づき、関連法律を整備するとともに、経済統制の強化、軍事力の増強、技術の自給自足を進めている。しかし、これらの措置によって、多くの企業、中でも外資企業のビジネス活動に新たな制約が加えられるため、経済への悪影響が避けられず、中国が目指している国家安全保障と経済発展の両立は難しいと見られる。
Ⅱ.経済発展優先から国家安全保障優先への回帰
中国では1949年に共産党政権が誕生してから、指導部の最優先課題は、国家安全保障から経済発展へ、再び国家安全保障へという三段階を経てきた。
共産党政権が成立した当初、中国は経済封鎖、政治的孤立、軍事的脅威などの深刻な困難に直面した。「戦争と革命」を背景とする冷戦の時代に、指導部は、外部からの軍事侵攻を予防し、国家領土の保全、主権独立と政権の安定を維持すべく、国家安全保障を優先せざるを得なかった。
1970年代末になると、改革開放への転換とともに、中国は「平和と発展」という時代を迎え、指導部にとっての最重要課題は国家安全保障から経済発展に移った。平和的国際環境に恵まれ、中国は長期にわたって高成長を実現した。冷戦が終焉し、従来の社会主義というイデオロギーが退潮する中で、経済発展とそれに伴った国民生活の飛躍的な向上は、共産党による統治に新たな正当性を与え、政権の安定にもつながった。
しかし、内外情勢の変化を受けて、2012年11月に行われた中国共産党第18回全国代表大会(党大会)を経て誕生した習近平政権にとって、国家安全保障は再び至上命題となった。
国内では、経済成長率の鈍化、社会と少数民族地域の不安定化、環境汚染などの深刻な課題が浮き彫りになっている。習近平総書記は、これらの課題に対処し、社会の安定を図るために国家安全保障を重視している。また、国家安全保障は経済発展とともに(最終的には経済発展に取って代わって)、共産党による統治の正当性を支え、ひいては共産党の権力強化の重要な要素となっている。さらに、習近平総書記は、「中華民族の偉大な復興」を掲げ、中国を世界一の強国にすることを目指している。この目標を達成するためには、国家安全保障の確保が不可欠だと考えている。
一方、対外関係では、中国と米国の間で経済、技術、軍事などのさまざまな分野で対立が激化している。習近平総書記は、国家安全保障を強化することで、米国の脅威に対抗しようとしている。その上、長い間、中国は、米国をはじめとする西側の敵対勢力が「政治的宣伝」、「経済的支援」、「文化的交流」という手段を用いて共産党を変質させ、内側から体制を転換させる陰謀を持っていると考え、これを「和平演変」と呼んで警戒してきた。特に習近平政権の下で、米中対立の激化を背景に、その傾向が一層強まっている(注1)。
Ⅲ.国家安全保障政策の基本方針を示した「総体的国家安全観」
習近平政権は発足当初から国家安全保障の強化に積極的に取り組んできた。2013年11月に開催された中国共産党第18期中央委員会第三回全体会議(三中全会)において、「国家安全委員会を設立し、国家安全保障体系と安全保障戦略を完全なものとし、国家安全保障を確保する」ことが決定された(注2)。2014年4月15日に、これを受けて設立された「中央国家安全委員会」の第1回会議において、習近平総書記は、国家安全保障政策の指導的方針として、「総体的国家安全観」を初めて提示した。その主旨は、「総体的」(包括的)という側面を中心に、「五つの要素」と「五つの対応関係」にまとめられる。
まず、「五つの要素」とは、「総体的国家安全観」を堅持し、
- ①「人民の安全」を旨とし、
- ②「政治の安全」を根本とし、
- ③「経済の安全」を基礎とし、
- ④「軍事、文化、社会の安全」を保障とし、
- ⑤「国際安全」の促進を拠り所とし、
中国の特色ある国家安全保障の道を歩み出さなければならないことである。
また、「五つの対応関係」の内容は、次の通りである。
- ①「外部の安全保障と内部の安全保障」を共に重視し、対内的には発展、変革、安定を求め、安全な中国を建設し、対外的には平和、協力、ウィンウィンを求め、調和の取れた世界を構築しなければならない。
- ②「国土の安全保障と国民の安全保障」を共に重視し、人民本位、人間本位の姿勢を堅持し、国家安全保障は全てが国民のためであり、全てが国民に依るものであることを堅持して、国家安全保障の大衆的基盤をしっかり築き上げなければならない。
- ③「伝統的安全保障と非伝統的安全保障」を共に重視し、政治、軍事、国土、経済、文化、社会、科学技術、情報、生態、資源、核などの安全が一体化した国家安全保障体系を構築しなければならない。
- ④「発展の問題と安全保障の問題」を共に重視しなければならない。発展は安全保障の基礎であり、安全保障は発展の条件である。国を豊かにして初めて軍事力を強化することができ、軍事力を強化して初めて国を守れる。
- ⑤「自身の安全保障と共同安全保障」を共に重視し、運命共同体を築き上げ、各方面が相互利益、共同安全という目標に向かって進むよう促さなければならない(注3)。
ここでは、「発展の問題と安全保障の問題を共に重視しなければならない」という「原則」が述べられているが、その後の「実践」において、発展よりも安全保障が重視されているという見方もある(注4)。
その後「総体的国家安全観」は、中国共産党の治国理念の柱の一つとなった。第19回党大会報告(2017年10月18日)において提起された「中国の特色ある社会主義の新時代」における党の14項目の治国方略の中に「総体的国家安全観の堅持」が含まれた。また、同党大会において改定された「中国共産党規約」には、「総体的国家安全観を堅持し、発展と安全保障を総合的に勘案し、国家主権、安全保障、開発利益を断固として守る」という文言が新たに追加された。
Ⅳ.変化する「総体的国家安全観」
「総体的国家安全観」は、発表されてから10年が経とうとしているが、その内容は徐々に変化している。
まず、「五つの要素」については、2019年10月に開催された中国共産党第19期四中全会において、「科学技術」の安全が、従来の「軍事、文化、社会の安全」と並ぶ国家安全の「保障」と位置付けられるようになった(注5)。
また、従来の「五つの対応関係」は、第19回党大会報告において、「五つの総合的に勘案すべき関係」に改められた。「五つの対応関係」において4番目だった「発展の問題と安全保障の問題」は、「五つの総合的に勘案すべき関係」では、「発展と安全保障の総合的勘案」に変わり、1番目に昇格された(2番目以降は順に「外部の安全保障と内部の安全保障の総合的勘案」、「国土の安全保障と国民の安全保障の総合的勘案」、「伝統的安全保障と非伝統的安全保障の総合的勘案」、「自身の安全保障と共同安全保障の総合的勘案」)(注6)。
さらに、国家安全保障にかかわる重点分野は拡大してきた。中国共産党第19期六中全会において採択された「党の百年奮闘の重要な成果と歴史的経験に関する中共中央の決議」(2021年11月11日、以下、「歴史決議」)では、上述の「伝統的安全保障と非伝統的安全保障」で示された11の重点分野に、海外利益および、宇宙、深海、極地、バイオといった新しい分野を加えた16分野が挙げられた上、従来の11の重点分野の一つである「情報」は「サイバー」に改められた。続いて、中共中央宣伝部、中央国家安全委員会弁公室がまとめ、2022年4月に出版された『総体国家安全観学習綱要』では、金融、食糧、人工知能、データが追加され、国家安全保障にかかわる重点分野の数は20となった(図表1)。
その中で、経済だけでなく、金融、科学技術、食糧、資源なども、経済安全保障に深く関わっている分野とされた。中国共産党の公式の説明では、経済の安全を守るために、次の対策が必要であるという。
- ①社会主義市場経済制度と市場秩序を守り、国民経済の生命線に関わる重要な産業と重点分野の安全を確保しなければならない。
- ②現代的経済システムの構築を加速し、サプライチェーンの強靭性と安全性を向上させなければならない。
- ③システミックリスクが発生しないように、金融および地方債務リスクの予防と管理を強化しなければならない。
- ④資源とエネルギーの安定した供給を確保しなければならない。
- ⑤18億ムーの最低耕地面積を維持し、農業技術と農業設備の支援を強化し、国民の食糧をしっかりと確保しなければならない(注7)。
- ⑥自主イノベーション能力の構築を強化し、先端技術の開発を加速しなければならない(注8)。
そして、「政治の安全」が「総体的国家安全観」の最も重要な対象分野であることが明確化された。2020年12月11日に開催された中央政治局の集団学習会において、習近平総書記は「政治の安全を最も重要な位置に据えることを堅持しなければならない」ことを、「総体的国家安全観」を貫くための10項目の要求(十の堅持)の一つとして取り上げた(図表2)。中国共産党の公式の説明によると、「政治の安全の核心は政権の安全と制度の安全であり、最も根本的なのは中国共産党の指導と執政地位を維持し、中国の特色ある社会主義制度を守ることである。各種の敵対勢力は我が国に対する西洋化、分裂戦略の実施を一度も止めず、中国共産党の指導と我が国の社会主義制度に対する破壊活動を止めず、終始我が国で『色の革命』を計画しようとしている。党の全面指導を堅持し、イデオロギー工作を徹底させ、世論の主流をしっかり作り上げ続け、各種の浸透、破壊、転覆の活動を厳重に防ぎ、断固として打撃しなければならない。」(注9)
Ⅴ.進む「総体的国家安全観」に沿った関連法律の整備
「総体的国家安全観」に沿って、習近平政権の下で、「国家安全法」をはじめ、安全保障関連の法律の整備が進んでいる。
2015年7月1日から施行された「国家安全法」は、法律条文の形式で、「総体的国家安全観」の国家安全活動における指導思想としての地位を明確に規定している(第3条)。この法律では、「国家安全」の対象には、国家政権、主権、統一および領土保全だけでなく、人民の福祉、経済社会の持続可能な発展、その他の国家の重大な利益も含まれている(第2条)。また、国家機関と軍隊に加え、国民や企業なども国家安全維持の責任と義務を要すると明記されている(第11条)。さらに、国民参加の意識を高めるために、毎年4月15日が全民国家安全教育の日と定められている(第14条)。「国家安全法」を法的根拠に、国民が潜在的な国家安全保障上の脅威を積極的に監視し、報告することが奨励されている。その一環として、「国家安全保障ホットライン」が2022年6月に国家安全部によって設置され、情報提供者には最大10万元以上の報奨金が支払われることになっている(注10)。
「国家安全法」に続いて、「反テロリズム法」(2016年1月1日)、「境外非政府組織境内活動管理法」(2017年1月1日)、「サイバーセキュリティ法」(2017年6月1日)、「国家情報法」(2017年6月28日)、「核安全法」(2018年1月1日)、「外商投資法」(2020年1月1日)、「香港特別行政区国家安全維持法」(2020年6月30日)、「バイオ安全法」(2021年4月15日)、「反外国制裁法」(2021年6月10日)、「データセキュリティ法」(2021年9月1日)、改正「反スパイ法」(2023年7月1日)、改正「国家秘密保護法」(2024年5月1日)など、国家安全関連の法律が相次いで施行された。
その中で、改正「反スパイ法」は、改正前の「反スパイ法」(2014年施行)に、次の重大な変更が加えられた。
- ①スパイ行為の定義の拡大:これまでの「国家秘密」に加えて、「国家の安全と利益に関わる文書、データ、資料、物品」も対象となった(注11)。
- ②国家安全防止措置の義務化:企業や団体は、国家安全機関の指導を受け、スパイ行為の防止のための措置を講じることが義務化された。
- ③スパイ行為の調査・処分措置の強化:国家安全機関の捜査権限が強化され、スパイ行為を行った者に対する刑罰も引き上げられた。
- ④法的責任の明確化:スパイ行為に関与した者だけでなく、幇助した者や隠匿した者も処罰されることになった。
これらの法律の狙いは、国家安全保障の範囲を広げ、国家安全機関の権限を強化し、外資企業を含む様々な主体に対して国家安全保障に協力する義務を課すことである(注12)。しかし、その一方で、国家安全機関の監督や透明性、人権やプライバシーの保護、市場の自由と公平な競争などに対する配慮が欠けているという批判もある(注13)。
Ⅵ.外資企業を対象とする規制強化
言うまでもなく、上述の規制は外資企業にも適用される。例えば、改正「反スパイ法」では、外資企業は、中国企業と同様に、スパイ行為防止のための内部管理体制の構築が義務付けられている。具体的には、従業員への教育訓練の実施、情報セキュリティ対策の強化、スパイ行為の疑いがある場合の報告義務などが規定されている。
改正「反スパイ法」について、米国防諜安全保障センター(NCSC)は、中国で活動する米国や他の外国企業による通常のビジネス活動が中国当局からも処罰を受ける可能性があると警告している(注14)。また、「反スパイ法」が実施された翌年の2015年以降、日本人がスパイ行為にかかわったなどとして少なくとも17人が中国で拘束された(注15)。
改正「スパイ法」のほかに、主に外資企業または外資企業が深くかかわっている国際取引を対象とする次の規制強化も、外資企業の中国ビジネスに大きな制約を加えている。
- ①外資企業への安全保障審査の強化
「国家安全法」と「外商投資法」では、国家安全保障に影響を与える可能性がある外資企業に対して、事前審査が義務付けられている。審査対象は、重要な技術やインフラに関わる企業だけでなく、データ収集や分析を行う企業も含まれるため、多くの外資企業が影響を受けている。 - ②中国からの技術輸出にかかわる規制の強化
安全保障の観点からの両用品目・軍需品の輸出規制とは別に、一般技術の輸出規制は、「対外貿易法」およびその下位法である「技術輸出入管理条例」に規定されている。一般技術の輸出は、「輸出禁止技術」「輸出制限技術」および「輸出自由技術」の3つのカテゴリーに分けて、「輸出禁止・輸出制限技術リスト」によって分類・管理されている。近年、一般技術に関する輸出規制も、安全保障の要素を重視するようになった。特に、2020年8月に行われた「輸出禁止・輸出制限技術リスト」の改正において、人工知能や情報技術分野の最新技術などが規制対象に加えられた。 - ③特定分野における外資規制の強化
中国は外資企業を受け入れる際に、ネガティブリスト制度を実施しており、国家安全保障上などの理由から、一部分野が禁止または制限されている(注16)。近年、自動車製造など、中国企業の競争力が高まっている分野が外資企業に適用される「外商投資参入特別管理措置(ネガティブリスト)」から削除される一方で、国家安全保障にかかわる分野における外資企業への参入規制が維持されている。 - ④データセキュリティ規制の強化
「データセキュリティ法」では、企業が収集・利用するデータについて、安全管理措置を講じることを義務付けている。また、重要データの国外移転についても制限を設けている。 - ⑤「信頼できないエンティティ・リスト」制度の実施
2020年9月19日に、中国企業との取引を「正常な市場取引の原則」に反して中断した外国企業などを対象に、中国への輸出入活動の禁止や、投資行為の制限などの制裁的措置を行うための「信頼できないエンティティ・リスト」制度が公布・実施された。「信頼できないエンティティ・リスト」制度の初運用として、商務部は、2023年2月16日に、台湾への兵器売却によって、中国の安全と主権・領土の完全性を損なったことを理由に、米国のロッキード・マーティンとレイセオン・ミサイルズ・アンド・ディフェンスの2社を同リストに掲載すると発表した。
以上の規制強化に対応すべく、外資企業は、中国の法律に触れないように、多くの人材や資金を投入し、コンプライアンスとリスク管理体制を強化しなければならない。こうした事態を背景に、外国企業の中国ビジネスへの意欲が一層悪化している(注17)。その一方で、中国は、以前のように国際貿易と投資を通じて安いコストで海外から技術を導入するという「後発の優位性」を発揮することがますます困難となってきている。
Ⅶ.懸念される経済への悪影響
国家安全保障政策の全面展開に伴う悪影響は、外資企業にとどまらず、中国企業を含む経済全般に及ぶ可能性がある。これは主に経済統制の強化、軍事力の増強、技術の自給自足の推進に伴う副作用として表れている。
まず、中国政府は近年、国家安全保障の強化を名目に外資企業だけでなく、中国企業に対しても規制を強化している。企業は業務範囲が縮小する上、規制リスクを回避するために、より慎重な投資判断姿勢を取らざるを得ない。この状況は、国有企業よりも、取り締まりの対象となりやすい民営企業にとって、より深刻と考えられる。国家安全保障に違反し、処罰を受けた中国企業の象徴的事例として、オンライン配車サービス最大手のディディ(滴滴出行)が挙げられる。ディディは、2021年7月から始まった当局の調査を経て、2022年7月21日に、ユーザー情報を違法に収集し、国家安全保障に重大な影響を与えるデータ処理を行ったなどを理由に80億2,600万元に上る罰金を科された。ディディは2021年6月30日にニューヨーク証券取引所で上場していたが、2022年6月に上場廃止を余儀なくされた。その間に、株価は80%以上、下落した。
次に、中国は「解放軍を早期に世界一流の軍隊に築き上げる」(第20回党大会報告)という目標を掲げて、軍事力を強化しようとしている。しかし、国防費の増加は、政府の財政負担を増やし、増税などを通じて民間投資を抑える可能性がある。また、軍事的な緊張の高まりは、国際貿易と投資の減少を招きかねない。さらに、経済資源を軍需産業に集中させることは、民需産業の技術革新を遅らせる恐れがある。
そして、技術の自給自足に向けて、中国政府は、人工知能、量子コンピュータ、航空宇宙技術など、国家安全保障に関連する技術を特定し、積極的に支援を行っている。また、基礎研究や応用研究への投資を拡大し、中国企業の技術力を高めている。さらに、軍事、情報技術など、国家安全保障に関連する技術の海外移転を制限し、中国企業の技術優位性を維持しようとする。しかし、技術の自給自足は、海外からの技術導入と比べて、採算性が悪いため、中国の国際競争力の低下と生産性の伸びの停滞につながる恐れがある。その上、中国企業は、これまで海外企業との競争を通じて技術力を向上させてきたが、技術の自給自足政策により、海外企業との競争から遮断されるようになるため、競争メカニズムが働かなくなる。
このように、中国が目指している国家安全保障と経済発展を両立させることは難しいと見られる。中国の経済成長率は、少子高齢化や、市場化改革の停滞、米国による技術封鎖などを背景に、10年ほど前から低下してきたが、国家安全保障の強化は、この傾向に拍車をかけるだろう。
野村資本市場研究所『中国情勢レポート』No. 24-01、2024年3月7日からの転載