イノベーションを社会実装するための国際ルール戦略:メディカル・ヘルスケアロボット「HAL」の事例研究から

執筆者 池田 陽子 (コンサルティングフェロー)/飯塚 倫子 (政策研究大学院大学)
発行日/NO. 2019年10月  19-P-016
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概要

第四次産業革命が進展する中、人工知能、ロボット、IoT、3Dプリンター、ナノテクノロジーといった先進技術(Emerging technology)に基づく新しい製品・サービスが、ベンチャー企業などから次々と生み出されている。これらの製品・サービスの普及は従来の産業のあり方や我々の生活をより良く変える可能性がある一方、新規性が高いほどこれまでとは異なる安全リスクや不確実性が課題となりえ、社会実装にあたって既存の制度(Institution)、特に規制ルール(Regulation)との関係が議論となる。本稿では、①第四次産業革命時代に、ベンチャーを含む企業が、どのように規制ルールと関わり、新しい製品・サービスの迅速な社会実装を進めることができるか、②特に規制ルールの一形態である標準(Standard)はどのようなフェーズを経て策定され、いかなる点で有用と考えられるのか、という観点から、サイバーダイン社が開発した世界初の装着型サイボーグ「HAL」が、メディカル・ヘルスケアロボットとしての安全性を担保し、日本とドイツでそれぞれ市場導入を行った事例のケーススタディ及び政策的インプリケーションの検討を行う。