プログラム:融合領域

企業統治分析のフロンティア

プロジェクトリーダー/サブリーダー

宮島 英昭 顔写真

宮島 英昭 (ファカルティフェロー)

リーダー

プロジェクト概要

日本の企業統治改革の課題は、「近視眼の罠に陥ることなく、市場の規律を重視した改革を通じて、イノベーションと経済のダイナミクスを実現し、さらに企業がESG要素を含む社会の持続可能性を考慮する枠組みを創出する」ことに集約することができる。本プロジェクトは、以上の問題意識から、次の3点を課題とする。

第一に、これまでの「企業統治分析のフロンティア」研究チームの成果を拡張し、現在の日本企業の統治制度の特性と、その企業行動に対する影響を、イノベーション能力の基礎となるR&D投資や人的資本投資、M&A、事業再組織化、財務政策などに焦点をあてて実証的に分析する。

第二に、近年の資本市場の変化(機関投資家の影響力の上昇、社会の持続的可能性に対する最終投資家の関心の上昇)にともなう、近視眼的経営への傾斜の有無、所得分配への影響(従業員から株主への富の移転)、企業のCSR活動の促進効果を検証する。

第三に、こうした実証分析にもとづき、日本型モデルのVer2.0の制度設計に取り組み、企業の目的の再定義、取締役会機関の整備、報酬制度の設計、最適な所有構造、企業成果(パフォーマンス)の測定、経営権市場に対する規制などを検討する。

プロジェクト期間: 2022年1月11日 〜 2024年6月30日

(上記プロジェクト期間のうち、研究活動期間は2022年1月11日 〜 2023年12月31日とし、データ利用報告期間は2024年1月1日 〜 2024年6月30日とする)

主要成果物

2023年度の成果

RIETIディスカッション・ペーパー

RIETIポリシー・ディスカッション・ペーパー

2022年度の成果

RIETIディスカッション・ペーパー