プログラム:貿易投資

現代国際通商・投資システムの総合的研究(第III期)

プロジェクトリーダー/サブリーダー

川瀬 剛志 顔写真

川瀬 剛志 (ファカルティフェロー)

リーダー

プロジェクト概要

今期は国際経済法における競争中立性の問題を取り上げる。TPP交渉は妥結したばかりで、TTIPにおけるSOE規律作成はまだ途にあり、現状の貿易、投資、競争各分野の法的枠組みを通じた規律は、依然国家資本主義の挑戦を受けている。特に前期プロジェクトの2年間においても、アジアインフラ投資銀行(AIIB)を中心とした中国の「一帯一路」構想、SOEによる支援策をめぐるWTO紛争、来たるWTO加盟議定書特則失効後の非市場経済主体たる中国に対するダンピング規律をめぐる論争、また国内でもJAL支援をはじめ政府再生支援とその競争歪曲性に関する公正取引委員会の検討など、より広い範囲での政府介入の競争歪曲をめぐる重要な展開が確認されている。合意したばかりのTPPのSOE章の分析・評価も残された課題のひとつである。この現状に鑑み、このプロジェクトでは、政府介入の貿易・投資に対する中立性確保に関する既存ルールの適用と、新ルール策定の可能性について検討する。

なお、このプロジェクトではその他に、前期間に引き続きWTO判例研究も併せて実施する。

プロジェクト期間: 2015年10月 1日 〜 2017年9月30日

主要成果物

2017年度の成果

RIETIディスカッション・ペーパー

RIETIポリシー・ディスカッション・ペーパー

2016年度の成果

RIETIディスカッション・ペーパー