令和3年度予算を読む:失われた財政規律?(動画)

佐藤 主光
ファカルティフェロー

2021年度予算に向けた各省庁の概算要求が9月末に出そろった。要求総額は105兆円超で過去最大だ。
今回は前年並みの要求額を基本とする一方、新型コロナウイルス対策などには別枠として要求額に上限のない「緊要な経費」の計上が認められた。加えて、金額を定めない事項要求が幅広い項目に渡り、例年にない規模になっている。既に今年度の予算規模は補正後結果、160兆円超に膨らんだ。財政赤字は90兆円を超え、歳出と税収の乖離である所謂「ワニの口」は拡がっている。このままでは来年度以降も塞がりそうにない。コロナ禍のような未曾有の危機において財政出動で経済・社会の機能を維持すべきことは論を待たないが、財政規律を無視してよいわけではない。将来に禍根を残さないよう予算のワイズスペンディングが求められている。
一橋大学経済学研究科 国際・公共政策大学院教授であり内閣府政府税制調査会委員、財務省財政制度等審議会委員などを務める 佐藤 主光 RIETIファカルティフェローから、財政の課題と財政規律の回復に向けた道筋についてお話を伺った。
(2020年11月6日収録)

本コンテンツはrietichannel(YouTube)にて提供いたします。

プレゼンテーション資料 [PDF:5.3MB]

2020年11月9日掲載

この著者の記事