多様性、国際化、イノベーション:中小企業政策の新しい視点:投稿意見
八代 尚光
コンサルティングフェロー
ローテク製品にも着目を
ITコンサルタント 村上裕康
非1次産業においては、常用雇用者の74%が中小企業で働いている。八代氏が指摘するように、中小企業の国際化やイノベーションは中小企業を活性化し、経済全体の底上げをする。また、中小企業の活性化は地域経済を活性化するだろう。
ここで、イノベーションという場合、いわゆるハイテクに限らないということを指摘したい。伝統工芸品、薬草、加工食品、品種改良された農産物、発酵食品等、昔から地域で育まれてきたローテク製品にも着目すべきである。日本とフランスの比較でいうと、ローテクおよびミディアム・ローテク製品輸出の割合はフランスで35%、日本で16.2%である(注1)。しかも、一人あたりのGDPで比べるとフランスの方が高いのである。
品評会、展覧会、賞の授与等、によりイノベーティブな製品を発掘することができる。これらの製品にブランドを与えることにより、資金の援助や国際化支援も受けやすくなるだろう。
(注1)萩原愛一、「最近のフランスの産業政策」
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