総論

各自治体から、以下のようないくつかの意見、反応が共通して聞かれた。

  • 「試合数が少なかった」

    日韓共同開催だったことも影響して、各開催地3試合程度にとどまった。この点に関しては、折角の盛り上がったものの時間的に限界があった、経済波及効果は今一つだった、などの意見が多かった。

  • 「キックオフの時間が早かった場合は、宿泊する客が少なかった」

    上記と同様になるが、15:30開始の試合ばかりだった地域等は、日帰り客が多く、その地域への滞在を見込んでいたものの当初の見込みほどではなく、経済効果は今一つだったとの意見もあった。

  • 「極東の地のため、外国人の流入が少なかった」

    極東の地までのアクセスはやはり非常に不便だということと、海外諸国の経済状況もあいまって、海外からの流入客は、当初期待想定していたほどなかった模様。このことが地域経済の活性化に今一つ反映しなかった点も、各自治体から指摘されていた。

これらの意見を総合しても、日本のように小さな国(韓国も同様と思われる)で、新幹線網、高速道路網が整備されていると、外来の観光者の多くも、よほど交通が不便でない地域以外は、日帰りをはじめとする首都圏滞在型をとっていた模様。したがって、各地域への宿泊や観光、飲食といった経済効果が、期待されたほどではなかったという結果になった点は否めない。

また各自治体に共通して成果が認められた点として「地域の知名度の向上」ということが挙げられており、メディアへの露出の高さはWカップならではの部分も大きかったといえよう。またボランティアに対する評価も、各自治体に共通して高いものがあった。