プロジェクト概要
2007年度~2008年度
我が国の電気事業制度改革を学術面からサポートするために、電力市場と送電ネットワークに関わる制度設計やパフォーマンス評価の問題について、最新の取引データを踏まえた経済分析を行う。
前年度までのプロジェクトにおいては、計量的評価分析を行うための複数のモデルの精緻化・発展が進められた。これらのモデルをベースに、蓄積されつつある実際の取引データを利用して、小売入札や卸電力取引等に関する詳細な計量的評価分析を実施する。また、市場とネットワークに関わる個別の制度設計の諸問題について、安定供給の観点に留意しつつ、現実への適用に主眼を置く調査・応用研究を進める。さらに分析対象を広げ、電力市場と密接な関係をもつガス市場についても計量的評価分析を行う。
2006年度
我が国の電気事業制度改革に資することを目的に、電力市場と送電ネットワークに関わるパフォーマンス評価や制度設計の問題について、主に経済学的観点から、従来よりも更に現実に踏み込んだ研究を行う。
2005年度までのプロジェクトの研究成果として、電力市場と送電ネットワークに関して計量的評価分析を行うためのプロトタイプ・モデルが複数完成した。2006年度からのプロジェクトでは、開発されたプロトタイプ・モデルを、現実に即して更に精緻化・発展させる。そして、2005年以降の実際の取引データを蓄積・整備し、卸電力取引所の継続的なモニタリングや制度変更による影響の検証等に資するために、より現実に即した計量的評価分析を実施する。また、市場とネットワークに関わる個別の制度設計の諸問題について、更なる制度改革に向け、現実への適用に主眼を置く応用研究を実施する。
プロジェクト期間: 〜 2009年3月31日
主要成果物
2009年度の成果
RIETIディスカッション・ペーパー
2008年度の成果
RIETIディスカッション・ペーパー
- 08-J-063
「電力の先渡し・スポット市場と排出権取引」 (田中 誠) - 08-J-023
「簡易ガス事業・一般ガス事業における『内々価格差』の比較分析」 (戒能 一成)
2007年度の成果
RIETIディスカッション・ペーパー
- 08-E-005
"Regional Electric Power Demand in Japan" (HOSOE Nobuhiro and AKIYAMA Shu-ichi) - 07-E-023
"Oligopolistic Competition in the Japanese Wholesale Electricity Market: A Linear Complementarity Approach" (TANAKA Makoto) - 08-J-004
「小売電力入札における応札意思決定と自由化の競争促進効果」 (高木 真吾、細江 宣裕) - 08-J-001
「都市ガス事業における『内々価格差』の定量的評価分析」 (戒能 一成) - 07-J-044
「最適電源構成モデルを用いた卸電力取引市場の経済厚生の評価分析」 (戒能 一成) - 07-J-028
「電力需要関数の地域別推定」 (秋山 修一、細江 宣裕)