プロジェクト概要
グローバル生産販売構造を持つ日本企業は多国籍企業としての価格設定行動と整合的なインボイス通貨選択と為替リスク管理体制を構築している。当プロジェクトの目的は、こうした合理的な為替戦略を持つ多国籍企業による貿易取引を前提としてパススルー(為替レート変動による輸出入・国内価格の変化)に関する次のような課題の解明を行うことである。(1)市場シェアや製品差別化の程度などの財レベルの諸要因、あるいは企業の財務状態や資金調達コストといった企業レベルの諸要因のマクロレベルのパススルーへの影響を理論的・実証的に再検証すること、および(2)日本の円の国際化のプロセスの再解釈と新興国通貨の国際化への政策的インプリケーションの導出である。
プロジェクト期間: 2013年5月 7日 〜 2015年3月31日
主要成果物
2015年度の成果
RIETIディスカッション・ペーパー
- 16-E-031
"Choice of Invoice Currency in Japanese Trade: Industry and commodity level analysis" (ITO Takatoshi, KOIBUCHI Satoshi, SATO Kiyotaka and SHIMIZU Junko) - 15-E-098
"Asymmetric Exchange Rate Pass-Through in Japanese Exports: Application of the threshold vector autoregressive model" (Thi-Ngoc Anh NGUYEN and SATO Kiyotaka) - 15-E-080
"Choice of Invoice Currency in Global Production and Sales Networks: The case of Japanese overseas subsidiaries" (ITO Takatoshi, KOIBUCHI Satoshi, SATO Kiyotaka and SHIMIZU Junko) - 16-J-035
「日本企業の為替リスク管理とインボイス通貨選択 『平成25年度 日本企業の貿易建値通貨の選択に関するアンケート調査』結果概要」 (伊藤 隆敏、鯉渕 賢、佐藤 清隆、清水 順子) - 15-J-054
「日本企業の為替リスク管理とインボイス通貨選択:平成26年度日本企業海外現地法人アンケート調査結果概要」 (伊藤 隆敏、鯉渕 賢、佐藤 清隆、清水 順子)