開催案内
世界経済が新しい局面に入り、インフレ環境の中、日本企業はいよいよコストカット型経営を脱皮し、高付加価値追求型の経営への転換が求められている。しかし長い間、抑制的な投資戦略が善であるとする経営に慣れてしまった経営者のマインドを変革するのは容易なことではない。目の前の人的投資問題やSDGsへの対応を超えて、根本的なレベルで経営に創造性を取り戻すためのヒントとして、デザイン経営という視点がある。
このため、2018年5月、経済産業省と特許庁は、「日本では経営者がデザインを有効な経営手段と認識しておらず、グローバル競争環境での弱みとなっている」として、ブランド力向上とイノベーション力向上により企業競争力の向上を目指す「デザイン経営」を打ち出すとともに、①経営チームにデザイン責任者を置くこと、②事業戦略構築の最上流からデザインが関与することの重要性を提唱した。
政府のデザイン経営宣言から6年。日本企業におけるデザイン活用には70年以上の歴史があり、IT分野など一部の企業では「デザイン経営」の導入が見られるものの、多くの企業ではデザインに対する経営資源の投入は依然としてコストとみなされ「デザイン経営」は十分な広がりを見せていない。
本シンポジウムでは、RIETIで3か年にわたり実施した企業におけるデザイン組織の調査結果を紹介するとともに、日本企業の「デザイン経営」の現状と各企業が抱える課題、さらに今後の展開について幅広い視点から検討する。
イベント概要
- 日時:2024年11月21日(木)14:00-16:00(JST)
- 開催言語:日本語
- 参加費:無料
- 備考:オンライン配信
- 主催:独立行政法人経済産業研究所(RIETI)
- お問合せ:経済産業研究所コンファレンス担当 馬場
※「メーラで送信」が起動しない場合は、お手数ですがフォームの文字列をコピーして@でつなげてください。
プログラム
14:00 来賓講演
村山 達也(特許庁審査第二部生活機器先任上席審査官 / 特許庁デザイン経営プロジェクトデザイン経営推進事務局長)
14:10 基調講演:「日本企業のデザイン組織の機能・変遷と、デザイン組織KPI調査の分析」
鷲田 祐一(RIETIファカルティフェロー / 一橋大学 教授)
14:40 質疑応答
司会
肥後 愛(一橋大学 商学部 大学院経営管理研究科 データ・デザイン研究センター)
14:45 デザイン組織戦略の企業事例
宇田 哲也(富士通 デザインセンター長)
花井 陽子(KDDI マーケティング本部デザインセンター デザイン1G グループリーダー)
久田 歩(ディー・エヌ・エー ソリューション本部 デザイン統括部 プロダクトデザイン部 部長)
15:25 パネルディスカッション&質疑応答
モデレータ
鷲田 祐一(RIETIファカルティフェロー / 一橋大学 教授)
パネリスト
企業事例にご登壇の皆様
16:00 閉会
上記プログラムの講演内容および講演者は状況により変更することがありますのでご了承ください。