開催案内
家電や車などこれまでネットワークにつながっていなかったさまざまなものがつながるIoT(Internet of Things)時代を迎え、今、さらに大量のデータをリアルタイムにやり取りできる5G(第5世代移動通信システム)時代がそこまで来ています。IoTなど通信技術を使った製品には、標準必須特許(SEP)が使われていますが、これまで通信業界同士で行われていたライセンス交渉が、異業種間で行われるようになり、ライセンスのルールや料率の考え方などに違いがあるなど、新たな課題が顕在化してきています。
こうした中、特許庁では標準必須特許を巡る紛争の防止・円滑な解決を図るためのガイドラインの策定を進めています。本シンポジウムでは、RIETIの研究員、司法関係者、実務家などの国内外の有識者が一堂に会し、SEPを巡り今何が起きているのか、これから何が起きるのかについて、報告・討議を行います。またSEPを巡るライセンス交渉や紛争を早期にかつ国際的な一体解決を可能とする国際仲裁についても取り上げ、議論します。
イベント概要
- 日時:2018年3月13日(火)9:30-18:00(受付開始9:00)
- 会場:紀尾井カンファレンス・メインルーム(東京都千代田区紀尾井町1番4号)
- 開催言語:日本語⇔英語(同時通訳有り)
- 参加費:無料
- 主催:独立行政法人経済産業研究所(RIETI)、特許庁(JPO)
- 定員:200名(要事前登録。定員になり次第、お申込受付を締切らせていただきます。)
- お問合せ:経済産業研究所 丸竹 (
)
Tel: 03-3501-8398
プログラム
9:30-9:35 開会挨拶
中島 厚志(RIETI理事長)
9:35-9:55 基調講演「SEP ライセンスの円滑化に向けて 〜日本特許庁のアプローチ〜」
宗像 直子(特許庁長官)
9:55-10:25 特別講演1「近年のSEPを取り巻く環境の変化と各国の動向」
デビッド・カッポス(元米国特許商標庁(USPTO)長官)
10:25-10:55 特別講演2「SEPを巡る紛争解決のための国際仲裁の現状と課題」
ランドール・レーダー(元連邦巡回控訴裁判所(CAFC)首席判事)
10:55-11:05 休憩
11:05-12:25 パネルディスカッション1「SEPの望ましいライセンス交渉のあり方」
モデレータ
ハインツ・ゴダール(Boehmert & Boehmertシニアパートナー/独特許弁護士)
パネリスト(五十音順)
鈴木 將文(RIETIファカルティフェロー/名古屋大学大学院法学研究科教授)
長澤 健一(キヤノン株式会社常務執行役員知的財産法務本部長)
グスタフ・ブリスマルク(エリクソン最高知的財産責任者・知的財産権&ライセンス総責任者)
クリスチャン・ロヤウ(欧州電気通信標準化機構(ETSI)法務部長)
12:25-13:40 ランチブレイク
13:40-15:00 パネルディスカッション2「5G時代におけるSEPを巡る異業種間の紛争防止に向けて」
モデレータ
デビッド・カッポス(元米国特許商標庁(USPTO)長官)
パネリスト(五十音順)
遠藤 嘉浩(本田技研工業株式会社知的財産・標準化統括部二輪・パワープロダクツ事業知的財産部長)
マックス・オロフソン(AVANCIライセンス部長)
イルッカ・ラーナスト(ノキア最高特許ビジネス責任者・副社長)
ダン・ラング(CISCO知財担当副社長)
15:00-15:10 休憩
15:10-16:30 パネルディスカッション3「FRAND条件を満たすライセンス料算定の考え方」
モデレータ
長岡 貞男(RIETIファカルティフェロー/東京経済大学教授)
パネリスト(五十音順)
高橋 弘史(パナソニック IP マネジメント株式会社イノベーション知財部知財開発1課課長)
ジョン・ハン(クアルコム上席副社長・ライセンス事業本部長)
李大男(ファーウェイIPライセンス・取引担当副部長)
BJワトラス(アップル副社長・最高知的財産法務部門責任者)
16:30-16:40 休憩
16:40-18:00 パネルディスカッション4「SEPを巡る紛争解決手段としての国際仲裁の活用のあり方」
モデレータ
玉井 克哉(東京大学先端科学技術研究センター教授)
パネリスト(五十音順)
片山 英二(阿部・井窪・片山法律事務所弁護士・弁理士)
クラウス・グラビンスキー(ドイツ連邦最高裁判所判事)
蒋志培(元中国最高人民法院知的財産権法廷裁判長)
ランドール・レーダー(元連邦巡回控訴裁判所(CAFC)首席判事)
*上記プログラムの講演内容および講演者は状況により変更することがありますのでご了承ください。