RIETI政策シンポジウム

労働時間改革:日本の働き方をいかに変えるか

イベント概要

  • 日時:2009年4月2日(木) 9:30-18:05
  • 会場:東海大学校友会館 阿蘇の間 (東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビル33F)
  • 議事概要

    総括

    樋口 美雄 (慶應義塾大学商学部教授)

    • 第1部では労働時間に対する平常時、いわば、静学的分析、第2部ではダイナミックな構造変化に対応した労働時間法制の再構築、第3部では景気変動の中でのリスクの問題への対処についての議論が扱われ、非常によくできたプログラムだった。
    • ただし、追加的に整理されるべき論点はまだ多い。
    • 今回の経済危機は100年に一度の危機といわれ、緊急避難的な議論が支配的だが、景気循環はこれからも続く。一時的なものだけでなく、将来につながるような改革を検討するべきだ。
    • また、市民社会としての対応という視点から、政労使だけでなく、世界的にNPOが脚光を浴びており、プレーヤーを増やすことがセイフティネットを考える上でも重要。

    閉会挨拶

    及川 耕造 (RIETI理事長)

    • 本日のシンポジウムは、2007年1月に発足した「労働市場制度改革研究会」(RIETI,座長:鶴光太郎上席研究員)の成果を、労働時間法制の観点からまとめたものである。
    • リーマンショック以降、日本が抱えてきた長時間労働問題や労働形態の多様化がもたらした矛盾が表面化した。今後もRIETIでは、単なる景気対策としてのセイフティネットの充実に留まらず、ワークライフバランスや高齢化問題につながる形で、政策研究を進めていきたい。