| 執筆者 | 細野 薫（ファカルティフェロー）／滝澤 美帆（学習院大学）／山ノ内 健太（香川大学） |
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| 発行日/NO. | 2020年1月 20-E-001 |
| 研究プロジェクト | 企業成長と産業成長に関するミクロ実証分析 |
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| 備考 |
初版：2020年1月 |
概要
本研究では企業設立後の経過年数（年齢）に伴う売上と生産性の成長について、無形資産が果たす役割を検証した。まず日本企業の大規模なパネルデータを用い、組織資本、ソフトウエア、R&Dストックで構成される無形資産の企業データを構築した。さらに、理論モデルによって企業の売上を物的生産性、マークアップ、投入価格に対する歪みに分け、企業成長におけるそれぞれの役割を分析した。その結果、物的生産性は企業年齢とともに増加し、企業成長の大部分を説明できることが明らかになった。また、その背景には無形資産の蓄積があり、特に組織資本が大きな役割を担っていることが示された。
概要（英語）
We examine the role of intangible capital in firms' growth in sale through physical productivity (TFPQ), markup, and factor price distortion. Using a large dataset from Japan, we have constructed firm-level panel data of intangible capital consisting of software, organizational capital, and R&D stocks. We find that TFPQ plays a significant role in the firm growth. In addition, the accumulation of intangible capital accounts for a major part of sales growth. Among three types of intangible capital, organization capital is crucial for firm growth.
