著者からひとこと

コロナ危機の経済学:提言と分析

編著者による紹介文

本書は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大と、その深刻な経済的・社会的影響―「コロナ危機」―と政策対応について、日本の経済学者の提言と分析をまとめたものです。

本書の各章は、RIETIの研究活動に何らかの形で関わっている政策志向の強い25人の研究者が執筆に当たりました。執筆者の専門分野は多岐にわたっており、それぞれの立場からさまざまなエビデンスを提示するとともに具体的な政策提言を行っています。

第1部は、これまでに採られてきた政策、今後必要となる政策についての議論に重点を置いた論文を集めています。第2部は、実証分析や理論的な記述を中心に、政策的含意にも触れるタイプの論文を集めています。状況が日々変化する中、「コロナ危機」がまだまだ続くことを考えると、有効な政策形成に貢献するための研究課題は山積しており、本書はそうした取り組みの第一歩という性格のものです。

本書が、政策実務者、企業経営の関係者、研究者や学生など幅広い方々にとって、「コロナ危機」への対応を考える上で参考になることを願っています。

2020年7月
小林慶一郎・森川正之

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