調査の目的と背景
第3回目となる今回の調査では、前回、前々回の調査結果との比較を踏まえながら、①サードセクターの概念を整理したうえで、その全体像(団体数、活動分野、財政規模、有給職員数、ボランティア数など)を統一的に把握することが第一の基礎的作業となる。今回のサンプル調査の主要目的の一つはその全体像を推計することである。とりわけ、移行期間が終わった社団、財団の現状把握を重視している。②さらに、サードセクター組織の経営実態(収入と支出の内訳、経営者や有給職員の属性、給与水準、組織のガバナンスなど)を調査したうえで、それらが直面している経営課題を明らかにすることが第二の目的である。この結果は、サードセクター組織への今後の経営支援において活用されるようにしていきたい。③そのうえで、サードセクターが期待される大きな社会的役割を果たすために必要と考えられるインフラ整備(イコール・フッティングに基づく法人制度の統合、簡素化、公共サービスの提供をめぐる政府行政とサードセクター組織の関係の設計、サードセクターの経営力向上のためのインフラ組織の整備など)の方策を提言する。
調査概要
- 調査対象
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「平成24年経済センサス‐活動調査」によって得られた名簿を基に、法律の規定によって法人格が認められているもののうち、会社以外の法人と法人格を持たない団体を標本抽出(層化抽出)
- 調査対象数
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約26,000件(会社以外の法人 21,093s、法人以外4,907s)
- 調査手法
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郵送調査
- 実施時期
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平成26年(2014年)9月~12月
- 有効回答数(回答率)
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6,585s(25.3%)
- 調査票のダウンロード
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調査票 [PDF:667KB]
- 集計結果表のダウンロード
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単純集計・クロス集計・比較対応表 [PDF:401KB]
関連リンク
- 2016年3月 16-J-040
「サードセクター組織の自律性-財政的自律性の評価の試み-」 (小田切 康彦) - 2016年3月 16-J-037
「自治体の雇用削減と公的サービス供給体制の変化」 (喜多見 富太郎) - 2016年3月 16-J-036
「政府への財政的依存が市民社会のアドボカシーに与える影響 ―政府の自律性と逆U字型関係に着目した新しい理論枠組み―」 (坂本 治也) - 2015年5月 15-J-025
「サードセクターと政治・行政の相互作用の実態分析―平成26年度サードセクター調査からの検討―」 (坂本 治也) - 2015年5月 15-J-023
「公共サービス改革の進展とサードセクター組織―社団法人、財団法人の新たな展開―」 (後 房雄) - 2015年5月 15-J-022
「日本における準市場の起源と展開―医療から福祉へ、さらに教育へ」 (後 房雄) - 2015年5月 15-J-021
「サードセクターガバナンスと地方創生」 (喜多見 富太郎)