プロジェクト概要
近年、イノベーションによる生産技術の変化が労働需要とその形態に長期的な変容をもたらす可能性が関心を集め、産業政策への新しい視角が提案されている。また、マクロ経済の生産性向上に大きく寄与する企業のイノベーション活動は、企業が直面する労働市場に強く規定される。例えば、長期雇用を前提とした雇用慣行は、企業特殊的な人的資本投資の誘引を高める一方、スタートアップを起点とするイノベーションには不利な要素となりうる。さらに、労働市場のあり方は、生産性変動が引き起こす産業間・地域間伝播に影響し、資本・労働分配を通じてマクロ経済のパフォーマンスと家計厚生に直接的に関わる。本プロジェクトは、イノベーションとマクロ経済の労働市場を通じた相互作用を多角的に分析することにより、経済成長政策と労働政策の交差する領域における政策含意を得ることを目的としている。
プロジェクト期間： 2025年1月14日 〜 2027年6月30日
（上記プロジェクト期間のうち、研究活動期間は 2025年1月14日〜 2026年12月31日とし、データ利用報告期間は2027年1月1日 〜 2027年6月30日とする ）
