プログラム:特定研究

産業政策の歴史的評価

プロジェクトリーダー/サブリーダー

岡崎 哲二顔写真

岡崎 哲二 (ファカルティフェロー)

リーダー

プロジェクト概要

長期的な人口減少の中で経済の持続的成長を実現するために生産性の上昇が必須であることは広く認められている。一方で、米国を中心に先進国で観察されている事象として、生産性上昇と実質賃金上昇の乖離、ないし労働分配率の低下がある。生産性の引き上げが喫緊の政策課題とされる中で、生産性上昇と賃金、労働分配率の関係を理解することは政策的にも重要な意味を持っている。

生産性上昇と実質賃金、労働分配率の乖離は近年、経済学分野で関心を高い集め、多くの研究が発表されている。Autor, Dorn, Katz, Patterson, and Van Reenen (QJE 2020)は1982年以降のアメリカの企業個票データを用いて、経済のグローバル化と技術変化が一部の“superstar firms”への生産集中をもたらし、そうした企業のマークアップが高く労働分配率が低いことがマクロの労働分配率低下をもたらしているとする。 一方、Kehrig and Vincent (QJE 2021)は、1967年以降の米国製造業のプラント別データから、労働生産性が高く労働分配率が低い企業が急成長する傾向を見いだした。

本プロジェクトでは、これら先行研究とは異なるアプローチによってこの事象を理解することを試みる。先行研究では技術を直接に観察していないのに対して、日本の個別産業に焦点を当て、具体的な新技術・新設備の導入と普及を直接に観察したうえで、そのことと労働生産性の変化の関係を特定する。

プロジェクト期間: 2021年11月15日 〜 2024年4月30日

(上記プロジェクト期間のうち、研究活動期間は2021年11月15日 〜 2023年10月31日とし、データ利用報告期間は2023年11月1日 〜 2024年4月30日とする)