プロジェクト概要
2009年度
少子高齢化のもとで我が国の経済活力を維持していくためには、生産性の向上や技術進歩などに関する統合的な研究が必要である。本プロジェクトは、そうした政策課題を強く認識しながら、さまざまな角度から経済成長のメカニズムを解明しようとするものである。経済成長にかかわる既存研究が多分に全要素生産性(TFP)中心であったのに対して、本プロジェクトにおいては、試行的な研究や周縁的な研究まで含めて広範なテーマを取り扱う。とりわけ、1)これまで実証研究の乏しいイノベーションや技術進歩の役割、産業構造の変化、2)労働市場への参加や労働時間に関する研究を行う。
2007年度~2008年度
少子高齢化のもとで我が国の経済活力を維持していくためには、生産性の向上や技術進歩などに関する統合的な研究が必要である。本プロジェクトは、そうした政策課題を強く認識しながら、さまざまな角度から経済成長のメカニズムの解明を図ろうとするものである。経済成長にかかわる既存研究が多分に全要素生産性(TFP)中心であったのに対して、本プロジェクトにおいては、試行的な研究や周縁的な研究まで含めて広範なテーマを取り扱う。とりわけ、従来から実証研究の乏しいプロダクト・イノベーションの役割についても研究を行う。
2006年度
日本経済は長期不況を脱し、新たな拡大局面を歩み始めた。しかしながら中長期を展望すると、今後の道のりは高齢化や人口減少を伴うものであり、日本経済が近代に経験したことの無い新しい成長パスとなるため、これまでとは異なる知見や政策が必要となる。
このような状況に鑑み、本研究では少子高齢化のもとでの経済成長に重大な影響を与える要因について分析を行う。具体的には、イノベーションのミクロ的構造、技術進歩が設備投資に与える影響、土地制度と農業生産性、労働力の流動化が経済成長に与える影響、女子労働力率の決定要因等である。
さらに、上記テーマから派生するMeasurementにかかる基礎的研究についても取り組む(稼働率指数やサービスデフレータの再検討等)。本研究は上記の研究を通じて、今後の成長戦略に必要とされる知見や政策的インプリケーションを得ることを目標としている。
プロジェクト期間: 〜 2009年12月31日
主要成果物
2010年度の成果
RIETIポリシー・ディスカッション・ペーパー
2009年度の成果
RIETIディスカッション・ペーパー
- 10-E-005
"Stock ownership and corporate performance in Japan: Corporate governance by institutional investors" (SHINADA Naoki) - 10-E-004
"Pension Benefit and Hours Worked" (MIYAZAWA Kensuke) - 10-E-003
"Agglomeration or Selection? The Case of the Japanese Silk-reeling Industry, 1909-1916" (ARIMOTO Yutaka, NAKAJIMA Kentaro and OKAZAKI Tetsuji) - 10-E-002
"Knowledge Spillover on Complex Networks" (KONNO Tomohiko) - 10-E-001
"A Stochastic Model of Labor Productivity and Employment" (FUJIWARA Yoshi and AOYAMA Hideaki) - 10-J-018
「外国人研修生・技能実習生を活用する企業の生産性に関する検証」 (橋本 由紀) - 10-J-009
「集落営農が稲作の生産および費用に与える影響-大規模稲作経営のシミュレーション分析-」 (齋藤 経史、大橋 弘、西村 清彦) - 10-J-006
「プロダクト・イノベーションと経済成長」 (吉川 洋、安藤 浩一、宮川 修子) - 10-J-005
「需要誘発的イノベーションと需要の不確実性?薄型テレビのケーススタディ?」 (宇南山 卓、慶田 昌之) - 10-J-004
「少子高齢化対策と女性の就業について?都道府県別データから分かること?」 (宇南山 卓) - 10-J-003
「SNAと家計調査における貯蓄率の乖離?日本の貯蓄率低下の要因?」 (宇南山 卓) - 10-J-002
「1990年代における日本企業の教育訓練支出に関する考察」 (須賀 優) - 09-J-024
「産業構造の変化と戦後日本の経済成長」 (吉川 洋、宮川 修子)
CARF-RIETI共催政策シンポジウム
- 2009年7月3日
「金融危機と日本経済の行方」
2008年度の成果
RIETIディスカッション・ペーパー
- 08-E-035
"Productivity Dispersion: Facts, Theory, and Implications" (AOYAMA Hideaki, YOSHIKAWA Hiroshi, IYETOMI Hiroshi and FUJIWARA Yoshi) - 08-E-033
"Corporate Investment and Uncertainty: An empirical analysis" (SHINADA Naoki) - 08-E-021
"Industrial Development, Firm Dynamics and Patterns of Productivity Growth: The Case of the Cotton-spinning Industry in Prewar Japan, 1894-1924" (OKAZAKI Tetsuji) - 08-J-059
「農地の転用期待が稲作の経営規模および生産性に与える影響」 (齋藤 経史、大橋 弘) - 08-J-054
「90年代における稼働率の低下とTFP」 (宮澤 健介) - 08-J-047
「流通業における規制緩和の効果:少子高齢化社会へのインプリケーション」 (宇南山 卓、慶田 昌之) - 08-J-043
「なぜ大都市圏の女性労働力率は低いのか-現状と課題の再検討-」 (橋本 由紀、宮川 修子)