RIETI政策シンポジウム

デジタル時代の価値創出 ~デザイン経営の視点から~

開催案内

デジタル時代の到来に伴い、消費者や従業員をはじめとする人間の求める価値を創出するためにデザインの価値が重要視され始めている。
特に、SDGsやサステナブル経営などの社会課題に対応していくためには、一つの組織だけで対応することが困難化してきており、どのような価値を訴求するのかを他社と共有しつつ、複数主体により協同・共創していくことが求められてきている。こうした中で、人間視点に立脚し、課題解決手法を導き出すために、デザイン思考のアプローチをすることが有効である。一方で、ユーザーを観察し、課題を発見し、それへの解決策を具現化しつつ、テストを繰り返すというデザイン思考を実践するには、従来型の組織の意思決定方式と相入れない点も多い。そのため、デザイン思考を導入するには、個人の意識改革に加え、組織自体の意思決定方式をも変革することが必要となっている(ウォーターフォール型からアジャイル型へ)。

こうした取組みを行う、いわゆるデザイン経営は、イノベーションをけん引しているGAFAに始まり、昨今では、我が国でも、多数の企業が取り組み始めている。
また、市民社会における複雑課題に対応するため、政府の取組みにもデザイン思考を取り入れる事例が北欧を中心に見られるようになっており、我が国でも自治体などの取組みが始まっている。

こうした中で、デザインによる経営マネジメントが必要と認識し、それに向けた取組みを行っている大企業、中小企業、地方自治体の現状をRIETIで行った調査等の結果を用いて紹介する。そうした現状分析をベースとしつつ、各企業が抱える多様な課題と、それへの対応策について考えていくきっかけを提供していく場とする。
あわせて、政府におけるデザイン活用に取り組んでいる、経済産業省、特許庁、デジタル庁の経験を共有し、政府レベルのデザイン活用の進め方についても議論する。

イベント概要

  • 日時:2022年6月7日(火)14:00-16:00
  • 場所:オンライン配信
  • 言語:日本語
  • 参加費:無料
  • 主催:独立行政法人経済産業研究所(RIETI)、経済産業省、特許庁、デジタル庁、国立研究開発法人産業技術総合研究所、一般社団法人Future Center Alliance Japan(FCAJ)
  • 後援:日本商工会議所、一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)
  • お問合せ:経済産業研究所 丸竹
    E-mailアドレス
    @
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プログラム

基調講演「価値創造のパラダイム変換 ~イノベーションの変化とデザインの新たな展開~」

紺野 登(多摩大学大学院 教授 / 一般社団法人Future Center Alliance Japan 代表理事)

講演「デザイン経営の現状 ~大企業調査、中小企業調査、全国自治体調査から見えること~」

鷲田 祐一(RIETI ファカルティフェロー / 一橋大学大学院 経営管理研究科 教授)

パネルディスカッション「デザイン経営の推進にあたって ~企業の挑戦~」

パネリスト(敬称略・五十音順)

臼井 重雄(パナソニックホールディングス株式会社 執行役員 デザイン担当)

宇田 哲也(富士通株式会社 デザインセンター長)

勝沼 潤(日本電気株式会社 コーポレートエグゼクティブ)

モデレータ

田川 欣哉(Takram Japan株式会社 代表取締役 / 英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート 名誉フェロー)

パネルディスカッション「政策へのデザインの導入 ~CDO(Chief Design Officer)の挑戦~」

パネリスト(敬称略・五十音順)

浅沼 尚(デジタル庁 デジタル監・前CDO)

飯田 祐二(経済産業省 大臣官房長 兼 Japan+D チームメンバー)

岩崎 晋(特許庁 特許技監 兼 CDO(デザイン統括責任者))

モデレータ

西垣 淳子(RIETI 上席研究員)

*上記プログラムの講演内容および講演者は状況により変更することがありますのでご了承ください。