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世界・アジア太平洋地域経済見通し 「大封鎖」- 他に類を見ない危機

開催案内

新型コロナウイルスの世界的流行というまれに見る危機により、多くの人命が失われた。今回の危機は他に類を見ないものであり、人々の命や生活に及ぼす影響にも大きな不確実性がともなう。多くの国が今、公衆衛生の危機、金融危機、一次産品の急落といった多重的危機に直面し、政策当局者は一般家庭、企業、金融市場に、先例のない支援を提供している。このような支援は、力強い回復の実現に不可欠だが、この大封鎖が終わったときに経済の様相がどのように変わっているか、相当な不透明感がある。「大封鎖」は世界金融危機をはるかに上回る、大恐慌以来最悪の景気後退となりうるが、この危機に対処し、その後のグローバルな回復を力強いものにするためには、多国間協調が欠かせない。本講演では、IMFによる「世界経済見通し(WEO)」の内容に基づき、世界・アジア太平洋地域の経済見通しや中期的な課題について紹介する。

イベント概要

  • 日時:2020年6月4日
  • 主催:独立行政法人経済産業研究所(RIETI)

講演者・略歴(敬称略)

  • スピーカー:鷲見 周久(国際通貨基金(IMF)アジア太平洋地域事務所所長)

    2016年9月28日にIMFアジア太平洋地域事務所(OAP)所長に就任。IMF ワシントン本部ではアジア太平洋局(APD)等に7年間在籍し、その間、対フィリピン、シンガポール、ニュージーランドおよびフィジーIMF代表団を率いるなど、様々な国を担当した。また、同局の金融セクター・サーベイランス(監視)グループ代表を務め、2015年には"The Future of Asian Finance"を出版するなど、アジア金融の将来に関するプロジェクトを主導した。IMF着任前は、財務省副財務官、理財局国庫・国債担当審議官、金融庁総務企画局参事官など日本政府で要職を歴任した。財務省で国債管理政策を担当していた際には、徹底した市場との対話を通じ、金融市場参加者との友好的関係を築いた。東京大学法学部卒業、米ハーバード大学にてMBAを取得。

  • コメンテータ:中島 厚志(RIETIコンサルティングフェロー / 新潟県立大学国際経済学部教授)
  • モデレータ:佐分利 応貴(RIETI国際・広報ディレクター)