「成熟」と「多様性」を力に―価格競争から価値創造経済へ―

近年の日本経済は、少子高齢化で潜在成長率が低下する中で、縮小の連鎖が継続する「やせ我慢」の経済に陥っています。高度成長期以来の「企業戦略・産業構造」と「就業構造」が行き詰まりを迎えていることが原因であり、打開するためには、「成長のための成長」ではなく「豊かさを実感できる成長」へ、経済産業政策を転換する必要があります。

このような背景の下、経済産業省の産業構造審議会新産業構造部会において、昨年10月から議論を重ね、今後の経済産業政策の方針として「経済社会ビジョン『成熟』と『多様性』を力に―価格競争から価値創造経済へ―」を本年6月に取りまとめました。

本シンポジウムでは、経済社会ビジョンの取りまとめを受け、枝野経済産業大臣が同部会の委員や経済産業研究所の有識者とともに、経済社会ビジョンの実現に向け、企業経営の視点、そして働く個人の視点にも立ちながら、多様な観点から議論いたします。