開催案内
政府の「e-Japan計画 」では「2003年に電子政府を実現する」という目標がうたわれ、行政の電子化に関連する予算は今年度だけで2兆円近くに上りますが、それが国民にとってどんなメリットがあるのか一向にみえてきません。行政の電子化によって事務が効率化されるのなら、多すぎるといわれる公務員はどの程度、削減されるのでしょうか。また住民サービスはどう向上するのでしょうか。
政府のシステム調達の多くがいまだに大型コンピュータで、「1円入札」のような不透明な取引慣行や、一部の納入業者との癒着も指摘されています。また住基ネットによる「国民背番号」への不安が高まり、次期通常国会で審議予定の個人情報保護法にも、言論統制につながるとの批判があります。電子政府の運用を誤ると、かえって税金の無駄遣いやプライバシーの侵害につながるかもしれません。
行政の電子化は何のために行うのか、またそれを国民にとって意義あるものとするにはどうすればよいのかを、専門家と行政関係者の討論によって考えます。
イベント概要
- 日時:2003年2月5日(水)13:30~18:00
- 会場:RIETIセミナールーム(経済産業省別館11階)
- 開催言語:日本語
- 主催:RIETI(経済産業研究所)
- 後援:日経BP社
プログラム・配付資料
13:30-15:30 第1セッション:「ネットワーク社会のプライバシー:個人情報保護法と住基ネット」
13:30-13:50 基調報告
13:50-15:30 討論
江崎 禎英(経済産業省商務情報政策局情報政策課長補佐)
15:30-15:45 コーヒーブレイク
15:45-17:45 第2セッション:「政府調達制度とITシステム:"ITゼネコン"を育てたのはだれか」
15:45-16:05 基調報告
- 基調報告「政府調達制度とITシステム:"ITゼネコン"を育てたのはだれか」[PDF:136KB]
- プレゼンテーション資料「政府調達制度とITシステム:"ITゼネコン"を育てたのはだれか」[PDF:584KB]
16:05-17:45 討論
金丸 恭文(フューチャーシステムコンサルティング(株)代表取締役社長)
名井 肇(経済産業省通商政策局欧州課長)
17:45-18:00 総括コメント
18:00- 懇親会
*上記プログラムの講演内容及び講演者は状況により変更することがありますのでご了承下さい。
関連コラム
- IT@RIETIコラム「RIETI政策シンポジウム『誰のための電子政府?』を振り返る」(RIETIコンサルティングフェロー 安延 申)